2012/09/20

ガリガリ君リッチコーンポタージュ味とは何だったのか?


アイスでお馴染みのガリガリ君、リッチコーンポタージュ味って御存知ですか?発売前からアイスとコーンポタージュという異色な組み合わせが話題になり、大反響があったようです。私もちらっとは耳にしていましたが、2chやSNSではかなり話題になっていたようです。そしてあまりの大反響により発売からわずか数日で生産が追いつかないため販売休止になったということで、さらに話題になりました。
ガリガリ君といえばアイスの代名詞的なブランドで、なぜこんな挑戦的な味の新製品をリリースしようと考えたのでしょうか。その目的は?そしてなぜこれほどの話題になったのか?少し考えてみたいと思います。


ガリガリ君シリーズは赤城乳業の商品で、60円という低価格とその名の通りシャーベット状のガリガリとした食感で子供に人気のアイスです。私も子供の頃は駄菓子屋でよくソーダ味を食べていた記憶があります。この赤城乳業という会社、アイスクリームという超コモディティなカテゴリの商品を商材としているにもかかわらず、直近5年で年平均10%売上高が成長しているという勢いのある企業です。日本アイスクリーム協会によると、この期間のアイスクリーム市場の伸び率が5年で10%だったことを考えると、市場規模成長率の5倍で売上高が急成長しています。
さて、そのガリガリ君のリッチコーンポタージュ味は2012年9月4日から10月までの販売予定でしたが、あまりの売れ行きに、わずか販売2日後の9月6日に一時販売休止が発表されました。この異様な状況は各種ニュースメディアでも取り上げられています。


ガリガリ君リッチコーンポタージュ味のニュースを見てまず疑問に感じたのは、なぜそんな冒険をする必要があるのか?ということと、なぜこれほどまでに口コミで話題が広がったのか?ということです。

昨年のガリガリ君新製品を調べると、リッチチョコチョコ味、ソーダミルクプレミアムと、アイスのフレーバーとして一般的な味で、今年もコーンポタージュ味以外はまともなフレーバーの新商品しかリリースされていませんでした。ただ、昨年プレスリリースされているガリガリ君シリーズは2種類に対し、今年は既に5種類プレスリリースされています。この状況からすると、リッチコーンポタージュ味は他のガリガリ君シリーズへの導線として話題作りのために作られた商品であるように思われます。SNSやニュースサイト、はたまたオフラインでも話題に登って何度も耳にしていれば(プライミング効果)、アイスを買うときに自然とガリガリ君に目が行く可能性が高まるでしょう。また、ちょっと調べるといろんなフレーバーが発売されているので、他の味にも興味をもつきっかけになるかもしれません。

もう一つの疑問は、なぜこれほどまでに話題になったのか?という点です。簡単にコンビニなどで手に入りますし60円と安価なので気軽に試すことができて、SNSやツイッターに意外とうまいとかまずいとか話題にしやすい対象ではあります。しかし、これほどまに大きな話題になった理由は、単純にリッチコーンポタージュ味が物珍しかったというだけでは説明がつきません。事実、2年も前にコーンポタージュ味のアイスは発売されていました(参照)が、ほとんど話題になっていません。この謎を紐解く鍵は、赤城乳業のガリガリ君ブランド戦略にあります。一般的に言って、ガリガリ君に対して「楽しい」とか「身近」とか「おなじみ」という印象を持っているのではないでしょうか。これらの印象は、コンビニやスーパーや駄菓子屋といった子供がアイスを手にする流通経路をほとんどすべて抑えているという流通戦略や、ガキ大将のような坊主の少年が一貫して長年パッケージ登場しているというイメージ戦略により育まれたブランド価値でしょう。赤城乳業の他の製品もカントリーマアムのアイスや不二家ネクター桃のかき氷など、なんだか面白そうで試しに食べてみたいという気にさせる商品が託さなります。「楽しい」とか「身近」というイメージがあるので、トンデモ系のフレーバーが出てくると話題にしたくなり、ついつい買って味を試して感想をシェアしたくなってしまうのでしょう。


ガリガリ君コーンポタージュ味の目的は恐らく新発売された他のガリガリ君シリーズへの導線だったのでしょう。しかし、これほどまでに口コミで話題になったのは、同社が地道に育ててきたガリガリ君のブランド価値というものがあったからにほかなりません。


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