2012/09/23

イビサ島というクラブ文化と景勝地のダブルシンボル


スペインの有名な観光地としてイビサ島という島があります。この島は島自体が世界遺産になっており、しかも自然遺産と文化遺産の複合遺産に登録されています。街並みは大変美しく(私は行ったこと有りませんが・・・)、地中海の白い町といった風情で、欧州有数のバカンス地となっているようです。世界中のセレブもバカンスに訪れるということで、欧州ではかなり有名な観光地です。

しかし、イビサ島が他の観光地と異なるのは、単純に景観の美しい景勝地だからというだけではなく、その伝統的な町の景観とは不釣り合いにクラブ文化が発展した地だということです。Wikiによると、戦後にイビサ島はクラブ文化の中心地となり、ヒッピー的青年たちが集まる島として存在していたようです。いまではアヴァンギャルドなクラブ文化はやや衰退したものの、素晴らしい景観と相まって、日常からトリップする場所として引き続き欧州の若者を惹きつけてやまないようです。

イビサ島のクラブ文化は有名で、音楽業界でも存在感を示しています。オムニバス形式で有名な「1biza」シリーズは四つ打ち系では超スタンダードといった風情です。島の名前が特定ジャンルのスタンダードになるというのは面白い現象ですね。昼間は美しい景色を眺めながらチルアウト、ラウンジと呼ばれる耳ざわりの良い音楽、夜はクラブでのダンスミュージックと、音楽と一体化した町になっています。ビジネス的に仕組まれた物ではなく、偶然の結果だとは思いますが観光地の一つの成功モデルになるかもしれません。

単純に景観が美しい、歴史がある、という観光地は世の中枚挙にいとまがないほど沢山存在しています。国内ではアジアを中心とする外国人観光客の集客に頭を悩ませていますが、イビサ島のように「観光+アルファ」の価値を提供するという戦略も一つの案だと思います。というのも、旅行者が特定の観光地を訪問先に指名するには、よほどその観光地に思い入れがあるか、または、その観光地付近に他に魅力的なスポットが存在しなければいけないからです。前者の例で言えば、旅行者がCMなり特集番組を見たなりで、その特定の場所を訪れたいと思わなければ選ばれないわけです。国内で言えば東京や京都などは特にマーケティングを積極的にしなくとも旅行者が訪問先として指名する場所です。逆に言うと、それ以外の観光地はコストを掛けてその場所をアピールしなければ、指名してもらうのは難しいということになります。後者の例は、その観光地そのものにも魅力があるものの、さらにその場所に複数の付加価値が存在する、または近隣に別の観光地が存在する場所です。例えば、アジア圏の観光客にとって九州は距離もそこそこ近く、景勝地も多く、そこそこショッピングもできる、ということで人気の場所です。しかし、実際のところ飛行機ならば少しくらい九州より東にある観光地であっても、時間と価格はさほど変わらないので、同じメリットを訴求する地域が他に現れると、九州に来ているアジア圏の観光客は流出することになるでしょう。そうならないためにも、九州に限らず観光地では「観光+アルファ」の付加価値を検討するのが良いでしょう。+アルファが簡単に真似られない特徴であればあるほど比較優位性を保つことができ、安定した旅行者の訪問を見込むことができるようになります。イビサ島というクラブ文化と景勝地のダブルシンボル


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