2012/09/06

ポータルサイトビジネスをBtoBにも適用できない?2

前回のポストでは、BtoB領域でのポータルビジネスの現状と、なぜそういう状況なのかという仮説をみてきました。現状ではBtoB領域におけるポータルビジネスはほとんどなく、流通やオフィス・サプライ業界のウェブサイトがそれに近い役割を担っていて、その理由はビジネス向け製品を調べるときはWebよりも営業を呼ぶことが未だにメインストリームだから、という話でした。

さて、このポストではBtoBにおけるポータルビジネスはどうすれば実現できそうなのか見ていきたいと思います。


BtoBでポータルサイトビジネスの可能性があるのは?

まずは、どのような価値を提示すればBtoBでポータルビジネスが出来るかということについて考えてみます。平たく言うと、どんな商品だったらポータルで売れるかということです。 職業柄というのもありますが、私はITシステムの販売で使えると思います。なぜなら、ITシステムは自然とWebでの情報公開と親和性が高く、商品を自社のサイトで宣伝していないような会社は殆ど存在しません。ただし、自社のサイトで紹介している内容は自社に有利な内容だけを見せていることがほとんどで、他社との比較にはあまり使えません。



例えば、アンチウイルスソフトなどで言えば、どのサイトでも自社ソフトが完全な安全性を提供するように書いてありますが、第三者機関がアンチウィルスソフトを評価してみると、赤裸々に製品ごとの実力(ウィルス検出率など)が白日のもとに晒されてしまいます。しかし、このような仕組みはほとんどBtoBの製品では見られません。第三者機関の公平な評価とまでは行かなくても、利害関係が少ない第三者による評価の仕組みはビジネス向けITシステムでもニーズがあるはずです。


具体例を上げてみると、利用部門や経営企画からの要請によりグループウェアを選定することになったITシステム管理者からすると、ちょっと検索するだけでGoogle Appsやサイボウズやセールスフォースなど、それぞれ特徴をもった様々なグループウェアが見つかります。が、ちょっとWebサイトの情報を見るだけでは、具体的に自社の用途にマッチするのがどれかわからないのです。 たいてい利用部門や推進部門から出てくる要件はシンプルで、ほとんどの製品が選択肢に入ってしまう(または要件が非現実的すぎてこの世に存在しない)場合が多いのです。そうなると人間の判断はどのように行われるかと言うと、多くの場合ヒューリスティック(有名かどうか、など偏った判断基準による直感)で数社に絞り込み、各社から営業を呼び寄せることになります。そして営業の言われるがままに必要のない便利な機能に右往左往して選定に悩み時間というコストを支払い、さらに必要のない機能に余計なお金を払ってしまうのです。必要な機能を持っている選択肢をすべて洗い出し、そこから価格や使い勝手という本当に顧客側にとって意味のある価値で絞り込んでいく仕組みは確実にニーズがあります。


ちょっと長くなりましたがまとめるとこうなります。BtoBポータルサイトビジネスをするなら、ITシステムの比較サイトにニーズがありそうです。なぜかというと、一般的に企業で利用されるシステムは選択肢が多すぎ、重要でない要素(例:必要のないすばらしい機能、知名度など)で誤った判断をしてしまうからです。なので、必要な機能を持っている選択肢を洗い出し、そこから本当に意味のある比較要素で正しい絞込みをかける手助けをする仕組みが必要とされているのです。正しい絞込みの手助けという価値が提供できれば、ビジネスとして成立する余地があると思います。





ビジネスモデルは?



次に考えるべきは、どのようなビジネスモデルが考えられるか、です。「正しい絞込みの手助け」という価値をどのように提供するか、という問いに対する答えがビジネスモデルです。ポータルサイトビジネスでは、消費者(利用顧客)とサービス利用企業(ベンダー)という2つの顧客が存在します。その間を結ぶのは、取り扱うITシステムに関する情報です。なので、ベンダーには、新規顧客を送客するという価値を提供する代わりにITシステムの情報を提供してもらう。一方、消費者たる顧客企業へは再編集されて比較可能になった情報を提供する代わり、サービス利用企業のITシステムを購入してもらうというのが基本的な流れになります。



キャッシュポイントは、出来ればサービス利用企業と顧客企業の双方に設けられればベストですが、顧客企業からレベニューを上げるのは難しそうです。比較選定のための情報提供サイトにお金を払う、なんてなかなか企業内で稟議が通りにくそうですし。以前分析したゼクシィのケースを参考にして、はじめに顧客企業を集客することに主眼を置き、サービスを無料化するのがよさそうです。顧客企業が集まっている場所があれば、嫌でも利用企業はお金を払ってそこを使わざるを得なくなりますから。そして利用企業から成約の数%の手数料を取るというのがよさそうです。とはいえ、ポータルサイト上で最終的な取引が確定することはほとんどないでしょうから、とりっぱぐれないようにする仕組みが必要かもしれません。



利用企業を惹きつけるキャッチーなサービスとして、簡単な条件をしていして複数社から概算見積もりを取得するサービスが良いかもしれません。通常、Webである製品に目をつけて概算見積もりを取ろうとすると、営業が訪問してきてひと通り説明を聞いて概算見積を要求して提出してもらって・・・としていると平気で数日〜1週間くらいたってしまいますから。顧客企業からすると予算取りをしたいだけなので、こういうときはさっさと出してくれればそれでいい、というパターンが多いんですよね。





またまた長くなってきたので続きます。





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