2012/10/22

「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 2

昨日に続き、エイドリアン・J・スライウォツキーとデイビッド・J・モリソンによる著書「プロフィット・ゾーン経営戦略―真の利益中心型ビジネスへの革新」から利益を生み出す22の方法についてまとめていきます。読みながら、ぜひ自社の属する業界で活用されている型はどれか、自社が利益を獲得するために取るべき型はどれかを考えてみて下さい。

今日は中盤の8から14まで紹介します。

8. 起業家利益
このモデルでは商品をどうこうするのではなく、商品や製品カテゴリごとに組織を親会社からスピンオフさせて、組織の官僚化と効率低下を防ぐモデルです。スピンオフした会社の社長となったマネージャーはより顧客との対話に時間を使うことができ、コスト感覚も磨かれるので、一つの大きな会社であるよりも利益が多くなる可能性を秘めています。

9.専門家利益
このモデルはどちらかというと戦略というよりは、戦略の進め方に対する示唆といったほうが良いかもしれません。高い専門性を求める顧客は高い対価を支払ってでも専門性の高い企業から商品やサービスを購入します。しかし、事業が拡大するにつれて企業は様々な分野に一度に手を広げがちですが、十分な専門性を確保できる分野を一つ一つ増やすことによって高い収益性を保ったまま事業を拡大できるのです。

10. インストール・ベース利益
インストール・ベースモデルはカミソリの販売やインクジェットプリンターに見られるビジネスモデルで、自社の製品を顧客に導入してもらう時点ではほとんど利益を上げず、継続利用するための消耗品で利益を出す仕組みです。プリンター本体は非常に安いものですが、正規版のインクカートリッジは驚くほど高く、プリンター本体の値段とほとんど変わらない場合すらあります。メーカーにとってインクカートリッジが利益の源泉なので、非正規カートリッジの侵入を防ぐべく、ICチップでカートリッジを認証するなど様々な対策を取っています。

11. デファクト・スタンダード利益
別名プラットフォーム戦略とも言われます。製品カテゴリのなかで自社の製品を標準規格化する戦略で、標準規格化に成功すると自社のプラットフォーム上で派生するビジネスが一つのエコシステムを作り上げます。顧客がそのエコシステムにとらわれると他のシステムへのスイッチングコストが高くなり継続して利用し続けるため、標準規格を持つ企業は継続的に利益を上げ続けることができます。マイクロソフトがこの戦略の教科書的ケースです。

12. ブランド利益
全く同じ機能性をもつ製品であっても、それを製造・販売する企業がブランド価値を持っているか否かで全く販売価格が変わって来ます。しかし、ブランドを作り上げるには莫大なマーケティング投資が必要となります。ヴィトンやエルメスなどのラグジュアリーブランドがブランド利益モデルの好例で、同じような機能性を持つ鞄でも、無名の企業の数倍の価格を顧客は喜んで支払います。

13. 専門品利益
5の時間利益、9の専門家利益と似通っていますが、特定の完成品の一モジュールや特定の用途の製品に経営資源を集中することで利益を生み出すモデルです。例えば、医薬品や特殊化学製品がこのモデルに含まれます。このビジネスモデルは特許による自社製品利益の保護と切っても切れない関係にあります。

14. ローカル・リーダーシップ利益
この本では規模でナンバーワンを獲得することが必ずしも利益につながらないことを、再三述べています。そのアンチテーゼとして、局地的な戦いでナンバーワンになることが利益につながることを主張しています。本書ではウォルマートとスターバックスがまずはローカルで競合他社に対する優位性を確立してから次のエリアへと規模を広げていったため、収益を保ちながら成長できたと説明されています。セブンイレブンジャパンのドミナント出店戦略もこのローカル・リーダーシップ利益を追求した形と言えます。

明日15から22まで説明してこのシリーズを終えたいと思います。

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