2012/10/02

ジュエルポッドダイヤモンドが流行っているわけ

今小学生の女の子の間でジュエルポッドダイヤモンドという携帯型電子ゲーム機が流行っています。私が小学生の頃から考えると、電子ゲームをする女の子なんて相当の変わり者しかいませんでした。ゲームボーイに代表される昔の携帯型電子ゲーム機は、その名の通り男の子向けに作られていたので、女の子が遊ばないのは当然のことでした。ところがこのジュエルポッドダイヤモンドは完全に女の子だけをターゲットに作られている携帯型電子ゲーム機です。時代は変わるものですね。
このジュエルポッドダイヤモンドに注目すべき点は、女の子向けの携帯型電子ゲーム機という珍しさもだけではなく、的確にターゲットとする小学生の女の子のニーズとウォンツを汲み取り、購買意欲を高めるマーケティングを行っているところにあります。

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このジュエルポッドダイヤモンド、名前も若干似てますがiPod Touchのような形状をしていて、タッチパネルで操作します。主要な機能は、カメラがついているので、写真をとってデコったり、友だちとメールのやり取りをしたりすることができます。見た目だけじゃなく機能もスマートフォンに似たことができるということですね。
実はこのジュエルポッド、ジュエルペットという主に小学生の女の子に人気のアニメで劇中に出てくるハイテクデバイスなのだそうです。ジュエルペットは映画化もされていて結構人気があるようですね。アニメの人気に呼応するように、ジュエルポッドシリーズはなんと累計30万台も売れています。しかもそのうち16万台がこの最新のジュエルポッドダイヤモンドです。小学生の女の子向けの電子ゲーム機としては異例の大ヒットですね。

ジュエルポッドダイヤモンドの大成功から学べることは、ターゲットのニーズを捉えるだけでなく、ウォンツを捉えるという点です。ジュエルポッドにおけるニーズというのは、写真を撮ってデコれる、その他ゲームが遊べる、などの特徴になりますが、ウォンツは小学生の女の子の少しませた特徴で、大人のように振舞いたいという特徴です。
顧客の満足度を満たすには本質機能と表層機能という、商品が持つ2種類の機能に分類できるとするマーケティング理論があります。本質機能とは、その商品が満たす目的に関わる機能で、例えばスマートフォンであれば電話やメール、ブラウジングといった機能群が本質機能にあたります。一方、表層機能とは本質機能以外の付加価値を意味し、ほとんどの商品のUSPがここに分類されます。いわば、競争優位性の源泉です。スマートフォンの本質機能はどれも大差ありませんが、機種によって他の機種よりも明らかに美しい、ブランドがある、安い、スペックが高い、ディスプレイが大きいなどの表層機能に個性が現れます。そしてこの表層機能によって大きなシェアの差が生まれるのです。

ジュエルポッドの本質機能は写真を撮ってデコれる、ゲームが遊べるという、いくらでも代替の効く機能でありそれ自体は大した価値がありません。しかし、大人のように振舞いたいというウォンツを満たす機能、つまりスマートフォンの形をしていてスマートフォンのように扱えるという特徴が効いているのです。
さらに、スマートフォンが大いに流行っているので、リアルでスマートフォンを使用している大人を目にすることによってもっと購入意欲が高まる。いわば、スマートフォンの普及をプライミング効果に利用しているということです。狙ってやったのなら天才ですね。

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