2012/10/24

競合は同業他社だけじゃない

自分のビジネスの競合を尋ねると、ほとんどの人が自社とまったく同じ業態の競合他社を思い浮かべます。しかし、世の中残念ながら単純ではなく、想定していなかったような業態が自社と競合している場合があります。

ラーメン屋にとっては近隣のラーメン屋は当然競合しているライバルです。しかし、視野をラーメンから昼食に広げるとファストフードや弁当屋、ファミレスも競合してきます。視野を「ビールを飲みながら夕飯が食べられる店」にずらすと、焼き鳥屋や大衆食堂が競合としての存在感が濃くなってきます。

この視野を何を基準にして定めるべきかといえば、間違いなく顧客のニーズです。もっと理解しやすい言葉で言うと、自社の顧客が自社を利用している理由です。自社に来ている顧客のニーズが「ラーメンがどうしても食べたい!」というニーズなのであれば近隣のラーメン屋だけを競合としていれば良いのですが、自社の顧客のニーズが「手ごろな昼食」であった場合はもっと視野を広げなければいけません。

つまり、経営者は自社の顧客のニーズを正確に理解したうえで競合を定義しなければいけません。まずは自社の顧客に対してアンケートやインタビューでニーズを正確に把握します。ここを思い込みで顧客のニーズを決めてしまうと、的外れどころか逆効果な手を打ってしまう可能性すらあります。

例えば、周囲に高価な食事どころしかないので手ごろな価格の自分のラーメン店に来ているお客様を「ラーメン好きが集っている」と勘違いしてしまうと、周辺の本格中華料理屋をライバルだと思い込んでしまうかもしれません。思い違いに気づかないまま、対策として値上げして味にこだわる戦略をとった場合、これまで自分の店に来ていた顧客をみすみす逃してしまうことになります。美味しいラーメンを求めてくる顧客は増えるかもしれませんが、周辺が高級路線の店なので結果的にはマイナスになってしまうでしょう。

このラーメン店が取るべきだった施策は、現状維持で良かったのです。なぜなら、安く飯を済ませたいという顧客のニーズに対して競合はいないエリアだからです。しかし、もちろん同じ低価格路線のファストフードやチェーン店がこのような出店余地のエリアを放っておくことはありませんから、遅かれ早かれ参入してくることになります。そうするとこのラーメン店は一気に苦境に立たされることになるでしょう。

経営者は常に顧客のニーズと、顧客のニーズからみた競合を正確に把握して自社を差別化する方法を考えていかなければならないのです。今日こんなことに考えが至ったのは、私の働いているBtoBのIT企業に対して意外な競合が発見されたからなのです。これについては明日書いてみます。


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