2012/10/15

CGMの収益構造


CGMとは主にインターネットサイトにおける形態の一つで、Consumer Generated Media(消費者生成メディア)の略です。CGMサイトではコンテンツ提供者と利用者が明確に分離しておらず、利用者によって提供されたコンテンツを他の利用者が消費するサイトになっています。サイト運営者は利用者にコンテンツ提供を促し、視聴者に見やすいように整理し、企業などと協業し収益化するという役割を持ちます。

CGMはいくつかの分類に分けることができます。例えば、FacebookやmixiなどのSNS、カカクコムやぐるなびなどの口コミサイト、ニコニコ動画やYouTubeなどの(動画)コミュニティサイト、Yahoo知恵袋やオールアバウトといったナレッジコミュニティがあります。どの分類のサイトにおいても、すべてのコンテンツが消費者生成であるケースは少なく、プロフェッショナルや企業により提供されたコンテンツが含まれます。

既存メディアの代表格であるテレビはこのような収益構造を持っています。

制作会社作成のコンテンツ → 視聴者 ← CM ← 出稿企業 >>広告料>> テレビ局
                   ← グッズ販売 >>グッズ売り上げ>>

コンテンツは基本的にテレビ局の下請け制作会社で作成され、その番組にCMが織り込まれて、テレビ局はCM出稿企業から広告収入を得るというモデルです。しかし、最近ではドラマに連動した物販の特設サイトをテレビ局のHPに設置するなど、広告収入以外に物販での収益も上げているようです。

これに対し、ネットのCGMサイトはどのような収益モデルがあるのでしょうか。CGMの分類それぞれの収益構造を見てみたいと思います。

□Facebook(SNS) 広告収入

フレンドの投稿 → 利用者 ← 広告 ← 出稿企業 >>広告料>> Facebook
Facebookページ→

SNSは消費者生成のコンテンツがメインであるサイトの最たるものです。利用者は基本的に友達のアップデートや写真を見るためにサイトを訪問します。Facebookでは投稿された単語などに反応して関連する広告を表示させ、広告の出稿企業から広告費用を回収するモデルになっています。広告収入はFacebookの収益源の9割を占めます。

□カカクコム(口コミサイト) 販売手数料収入・広告収入

消費者による口コミ → 利用者 ← サイト経由販売 ← 企業 >>販売手数料>> カカクコム
                ← 広告 ← 出稿企業 >>広告料>>

カカクコムは口コミ情報ポータルの国内最大手。価格.comを始め、複数の口コミサイトを有しています。メインの収益構造は、カカクコムサイトを通じて成約に至った売買の手数料を収益源とするモデルです。商品を出展する企業側としては成果報酬型なので利用しやすく、単に広告を出すよりもwin-winな一面があります。

□ニコニコ動画(動画コミュニティサイト) プレミアムユーザー課金

利用者作成コンテンツ → 利用者 ←優先回線 >> ユーザー課金 >> ニコニコ動画
協力企業コンテンツ  →

ニコニコ動画はCGMサイトでは珍しく、利用するユーザーへの課金で成り立っているサイトです。売上高比率をみると、7割以上がプレミアムユーザーへの課金(500円/月)で、残りがニコニコ動画内で使えるポイントや広告が占めています。ニコニコ動画に提供されている消費者生成コンテンツは約8百万ほど存在し(2012年10月現在)、その大半がユーザーによってアップロードされたものです。動画の質はピンからキリまでありますが、コンテンツの質と量が十分であれば、ユーザーは喜んでCGMサイトへお金を払うことを証明しています。

□オールアバウト(専門家情報メディア) 広告収入メイン

専門家による記事 → 利用者 ← 広告 ←出稿企業 >>広告料>> オールアバウト

オールアバウトは専門家がコンテンツを作成しているため、正確に言うとCGMとは言いがたいかもしれません。しかし、専門家は公募で選ばれており、今後消費者のクチコミや利用者からの投稿を増やすということでCGMに含めています。オールアバウトでもやはり広告収入が主な収益源になっています。他のCGMと一つ違うのは、純粋なバナー広告などではなく、雑誌によく見られる編集広告を採用している点です。編集広告は記事のような体裁になっているため、読み物としての価値が高く、一般的な広告に比べて訴求効果が高い傾向にあるようです。

CGMの収益構造をざっと俯瞰してきましたが、既存メディアのテレビ・ラジオとそれほど収益構造は変わらず、広告をメインとしているサイトが多いようです。中でも目を引くのはやはりニコニコ動画で、コンテンツは利用者が提供してくれるうえ、利用者がお金を落としてくれるという面白い収益構造になっています。ニコニコ動画はフリーマーケットの元締めみたいな役割ですね。
オールアバウトもメインコンテンツに似せた編集広告を提供しているという点で他のCGMサイトと違いがあります。自ら広告に付加価値を付与しているので、おそらく高単価を実現しているでしょう。ですが、決して新しいことではなく、日経ビジネスなどの雑誌でよく見られる手法です。収益構造を他のビジネスモデルから借りてくるというのは新しい付加価値を生み出す良い方法なのでしょう。


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