2012/10/04

ニコニコ動画やZOZOTOWNがオフラインイベントをする理由


インターネットが一般化してから十数年、ビジネスの領域でもネット専業のビジネスが完全に市民権を得ました。ECサイト、ポータルビジネス、動画サイト、SNSなどなど。最近こうしたネット企業がオンラインの世界をはみだしてオフラインでイベントを開催するケースが目立って来ました。OtoOと呼ばれるオンラインtoオフラインもしくはオフラインtoオンラインという、ネットとリアル連携の動きが活発化してきています。
アパレルECサイトの大手ZOZOTOWNは200のアパレルブランドを集めた展示予約会を開催し1万人もの動員を果たしました。ECサイトよりもオフラインでのイベントと縁遠そうなニコニコ動画は今年4月に「ニコニコ超会議」を開催し、9万人も動員しました。
なぜネット専業企業がこんなイベントを開くのでしょうか?ZOZOTOWNの展示予約会では合計で1.5億円の予約を受注したそうですが、イベントの規模を考えると赤字でしょう。主催者であるZOZOTOWNか出展企業が結構負担しているはずです。ニコニコ超会議なんかは4億円も赤字を出したということでニュースになって散々ブログメディアに取り上げられていました。

結論から言うと、リアルでのイベントは知名度向上とこれまでリーチできなかった顧客層へ認知を広げることが目的でしょう。
ZOZOTOWNのイベント「ゾゾコレ」は、同じようなファッションイベントである東京ガールズコレクションよりも動員数は少ないものの、売上では勝っていました。もちろんイベントでの売上も期待していたとは思いますが、それ以上にアパレルECサイトがこれだけオフラインで大規模なイベントをするというのは前例がないことなので、その話題性を買うために開いたイベントでしょう。200ものアパレルブランドを誘致したとのことなので、おそらく出展料は取っていないかとても安い金額だったはずです。ZOZOTOWNはイベントのコストをほぼすべて負担して数千万円以上になるはずですが、テレビコマーシャルをうつよりも話題性があり、広告の効果が高いと踏んだのだと思います。

ニコニコ超会議はさらに大きな投資でした。ドワンゴは狙っていたのかは分かりませんが、その赤字額の大きさや動員の多さが日経に乗るほどのニュース価値を持っていたため、大きな宣伝効果をもたらしました。しかし、ドワンゴはしたたかなもので、利益率が高いこのビジネスで毎月プレミアム会員から8億円ものストック収入があり、昨年度の時点で6.7億の営業黒字を出しています。つまり4億円の赤字はでかいものの、十分会社として耐えうる投資だったのです。CMや広告などの宣伝でこれだけの効果を得ようと思っても難しいでしょう。CMや広告は露出を増やしても投資対効果は下がっていくものですし、大量に広告をうてば好感度が上がるものではありません。でかいイベントをやったら4億円の赤字が出ちゃいました、のほうがなんとなく好感度があるし記憶に残りますよね。こうしていままでニコニコ動画を知らなかった層に浸透したところで、良いタイミングでパナソニック・ソニー・東芝がニコニコ動画対応テレビをリリース。ライトユーザーがかなり増えるのではないでしょうか。

まとめると、ネット企業がリアルでイベントを開催する理由は、(1) 広告よりもニュース価値があるため報道番組や新聞に取り上げられ、(2) 結果的にCMよりも人々に覚えられるというメリットがあるからです。そして、ニュースで今まで知らなかったネットビジネスを認知したとき、試しにサイトを訪れてみる金銭的・時間的コストがほぼ0であることがネットビジネスの強みです。店舗を持つ企業よりもダイレクトに反応があるでしょうから、リアルで話題になるイベントに投資をするのでしょう。


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