2012/11/25

なぜソフトバンクモバイルは躍進しているのか

そのやり方に賛否両論あれど、ソフトバンクモバイルは躍進しています。キャリア大手三社で比較すると、直近5年間での契約数増加率が王者Docomo12.6%、AU31.5%に対し、ソフトバンクモバイル55.1%と圧倒的な躍進を見せています。

何がここまでソフトバンクを成長させる原動力になったのでしょうか?仮説は数え切れないくらい存在すると思いますが、私なりの考えを書いてみます。

□■ 強みが明白 ■□
ソフトバンクという会社は価格破壊で回線・携帯ビジネスに参入してきました。YahooBBのルーター無料配布を鮮明に記憶されている方も多いかもしれません。やり方の強引さや(とは言え強引だったのは現場監督の問題だと思いますが)サービスの品質はともかく、ソフトバンクは低価格という価値を消費者に提供してくれるのだという信頼が生まれました。別の言い方をすると、ソフトバンクは競合他社よりも安いというブランドを作り出すことに成功したのです。
まだ記憶に新しいiPhone 5の料金プランでAUとの熾烈な料金設定争いがありました。ソフトバンクはテザリングやMNPに対する料金プランで当初はAUの後塵を拝していましたが、よく分からないキャンペーン等で、最終的にはAUと同等以下の価格まで下げて、テザリングも実現しました。iPhone 5のケースで見られるように、サービス品質ではナンバーワンではないが、ソフトバンクを使っていれば料金的に他社を利用するより損をすることはないという安心感があります。

□■ 誰にでも分かりやすい目標と実行 ■□
経営者である孫正義氏は常に社内にも顧客にも契約数ナンバーワンを取るという目標を掲げてきました。社員にとっても顧客にとっても分かりやすい明確な目標です。社員にとってはこれだけ明確な方針があれば、自分がどういう動きをすべきかが分かります。単純化し過ぎた話ではありますが、もし社員が判断に困ったら、契約数を増やすことにつながる判断をすればいいという道標になります。そしてその目標がどんどん実現に向けて進んでいます。これは社員のモチベーションが上がらないわけがないでしょう。
顧客にとってソフトバンクの分かりやすい目標はどのような効果があるでしょうか。直接的な効果はあまりないかもしれませんが、親方日の丸の象徴であるDocomoに対して正面対決を挑む勇敢な新興企業というポジティブな印象を持つ人もあるでしょう。AUのように特徴のない企業と比較すると企業にカラーがついており、このことが多少消費者の判断に影響を与えている可能性はあります。

□■ 白戸家のお父さんというキャラクター宣伝広告 ■□
もはやほとんど知らない人はいない白戸家の広告宣伝は、話題性や認知度や好印象という点でCMとしては大成功していると思います。頻度といい物語のつなげ方といい、とても印象に残ります。
とは言うものの、購買の判断に対してどれだけ効果があるのかは疑問です。携帯キャリアの選択はスナック菓子や清涼飲料水と違いしっかり吟味して選ぶものなので、CMへの好感度が即購買行動には繋がりにくいでしょう。そもそも携帯キャリアは大手三社ともこれ以上認知広告をする意味はないと思います。

□■ 孫正義という圧倒的リーダーシップ ■□
ソフトバンクが上手くいっている要素は、どれを辿っていっても結局は孫正義氏につながっていきます。彼の圧倒的なビジョンとリーダーシップがあるからソフトバンクモバイルは躍進しています。
いろいろな企業を研究していて気付くのですが、躍進する企業は必ず独裁的なまでの一人のリーダーがいるか、複数のキーパーソンが役割分担をしてそれぞれの分担でリーダーシップを発揮しています。合議制で躍進する企業はありません。合議制を採っている段階で目的が自己存続になるからです。独裁的なリーダーの中でもひときわ強烈なリーダーシップに支えられて、今のソフトバンクモバイルの躍進があります。

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