2012/11/04

大企業とベンチャー 本当の日本経済の姿


なんだか偉そうなタイトルですが、私が大層なことを語るわけではございません。先日、東京経済政策研究会(TSEP)という参加してきました。レオス・キャピタルワークスという国内成長企業への投資を中心にダントツの成績をあげているファンドの最高投資責任者を務める、藤野英人氏が登壇し、日本国内のベンチャー企業について講話されました。非常に勉強になりましたので、自分用のメモとシェアを兼ねてポストします。

まず衝撃的だったのは、ここ10年で東証株価指数は20%マイナスであったのに対し、値上がり銘柄は50%もあったということです。この数字には、当該期間に上場した企業は入っておらず、それらを含めると実は6~7割の東証一部上場企業が株価を上げているのです。
では東証株価指数を下げているのは誰なのか?
まさに昨日のポストで出てきた総合電機メーカーのような、いわゆる大企業です。無論例外は沢山ありますが、古くからある大企業が株価を下げ、新たな成長企業が株価を押し上げているのです。もし大企業だけの10年間のパフォーマンスを見ると、下落率は30~40%にまで達するそうです。しかも、経団連の会長副会長19人が経営していた企業は大半が株価を下げているという衝撃的な事実が。自分たちが経営していた間に株価を下げてきた経営者がなぜ日本の経営者の代表なのかと。

この事実から2つの教訓が得られます。まずは、成長企業を選んで投資をすれば、論理的には株式投資は難しくないということです。成長するエンジンを持っている企業を見抜けるということが前提条件になりますが、成長企業に限って言えば6,7割が伸びているので大企業や日経平均ETFなどに投資するよりは可能性があるのです。
2つ目は、不況だなんだと言われても、ベンチャー企業を興し成長させることは可能だということです。マクロ経済はEU圏に端を発する経済危機や中国・韓国との国家間摩擦などで不況下にありますが、ベンチャー企業はそもそもニッチな市場で利益をあげるのでマクロ経済の状況はさほど問題ではないのです。むしろ、マクロ経済に大きな問題が発生している時こそ新たなニーズが生まれてきます。だからベンチャー企業はマクロ経済がどうのこうのというのはあまり気にする必要がなく、自分たちが取りに行くミクロな市場に可能性があればいいのです。

藤野氏によると、有望株、つまり成長し利益を出し続ける会社をポイントを次のように上げています。

1. 志が高い
2. リーマン・ショック後にも増収増益を続けいている
3. ライバルが少ない
4. 外部要因の影響を受けにくい
5. 合議制ではなく強烈なリーダーシップを持つ経営者がいる
6. 注目されていない業種

これらすべてのポイントが、今の大企業の凋落している理由を説明しているように見えます。私が務めている会社も大企業に属していますが、経営者のメッセージを読んで驚くのは志とリーダーシップの欠如です。今後会社をどういう方向性に持っていく、ということは書いてありますが、全て自社のサービスと組織に関することを述べていて、顧客あるいは社会の課題をこの会社を使ってどのように解決していくのかというメッセージが決定的に欠けています。当事者意識が薄いとしか思えません。

藤野氏は今後こうした大企業は次々縮小し、人材はベンチャー企業などに流出していくだろうとしています。これは日本にとっては辛いことですが、良い傾向であるとも言っています。世界に名だたる大企業がいくつも存在しているということが日本人にとって多かれ少なかれ誇りになっています。大企業が瓦解していくのを見るのは辛いかもしれません。しかし、優秀な人材が腐ってしまった木に寄生し続けるのではなく、新たな成長企業に向かう方が日本経済にとっては良いことなのです。
そして、私もこれらの年老いた大樹に変わってこれからの日本経済を担っていく新芽になりたいと心を新たにしました。

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