2012/11/21

マーケティングはCM・広告だけじゃない

消費者が自社の見込み顧客になり、商品を購入して顧客になり、他の人へ自社を推薦してくれるロイヤルティカスタマーになるまでの流れを見える化するためのマインドフローというフレームワークがあります。マーケター佐藤義典氏が著書「図解 実戦マーケティング戦略」のなかで説いているマーケティング戦略の一部です。

マインドフローでは、顧客が自社の商品も知らない状態からロイヤルティカスタマーになるまで、7つのステップに分解して考えます。7つのステップはそれぞれロイヤルティカスタマーになるまでの関門になっています。

  認知 : 知らなければ興味を持たない
  興味 : 興味が無ければ行動しない
  行動 : 行動しなければ、買おうと思わない
  比較 : 競合商品と比べて勝っていなければ買わない
  購買 : 買わなかったら使わない
  利用 : 使わなかったら愛情を持たない
  愛情 : ファンにならなければ、リピートしてくれない

このマインドフローのフレームワークが示す通り、マーケティングの最終目的は購買ではありません。そこから商品を利用し、商品に対する愛情を育み、ロイヤルティカスタマーになってもらうことが最終目標なのです。

マーケティングというと一般的には認知から比較までの領域しか脚光が当たらないことが多いです。認知・興味の関門に対する主な取り組みは、消費者向け商品であればCM・広告、エンタープライズ向け商品であればイベントや展示会、業界紙への広告といったところでしょう。電通や博報堂といったマーケティングの花形企業がCM・広告を販売しているため、どうしてもマーケティング=CM・広告という認識を持っている人が多い気がします。CM・広告は重要ではあるものの、マインドフローの7つの関門のなかで認知・興味の2つの関門に対する施策でしかないのです。

次の行動・比較関門に対する戦術はキャンペーンやプロモーションです。商品を見に来店してもらうためにメルマガで商品をアピールしたり、商品棚から商品を手にとってもらうためにPOPを置いたり、というプロモーションをよく見ると思います。これらは商品を見に来てもらうという行動、手にとってもらうという行動のためのプロモーションです。そして競合商品より魅力を感じてもらうためにパッケージを工夫したり、POPで商品の優れた点をアピールしたり、値引きキャンペーンを行なって相対的な価値を高めるのが比較関門への対策です。ここまではマーケティングの範疇だと言われてもまだピンとくるところでしょう。

マーケターは次の購買も含めてマーケティングデザインを考えなければいけません。購買関門は、比較の結果顧客の意思が買う方に傾いた時に、購買行動を阻害する要因を除外することです。「よし買おう」と思った時に近くの店で売ってなかったり、ネットショッピングで買えなかったりすると、その購入手段を提供している競合商品に流れてしまうかもしれません。これでは、競合他社のためにお金をかけて広告やプロモーションをしたようなものです。なので、マーケターは購買関門もよくよく注意してデザインを組み立てる必要があるでしょう。

最後の利用・愛情関門もマインドフローのなかで最も大事といっても過言ではないくらい重要なのですが、マーケティングを考える上で軽視されがちです。新規顧客を獲得するための広告・プロモーションと比較し、自社商品の購入履歴がある顧客にリピート購入してもらうほうがよっぽど低いコストで売上を伸ばすことができます。さらに、一般的にはリピート顧客がさらにリピート購入してくれる確率は高くなります。
自社商品に愛情を持ってくれているロイヤルティカスタマーの価値はリピート購入だけではありません。ロイヤルティカスタマーはお金をかけても得難い口コミの媒体になってくれます。口コミで得られた新規顧客がロイヤルティカスタマーになってくれる可能性は、全くの新規顧客より高くなるはずです。購買後の利用・愛情についても認知・興味と同じぐらいリソースを割いて注力すべきなのです。

明日はこの利用・愛情関門を突破するための方法を事例を交えながら考えていきたいと思います。

図解 実戦マーケティング戦略
佐藤 義典
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