2012/12/20

民主党の惨敗に見る 期待値を上げるメリットデメリット

マーケティングと営業において、顧客の期待値をコントロールするのは重要です。

うまく見込み顧客の期待値をコントロールできれば、初回の購買行動を促すことができます。
メディア広告や口コミで期待値が最大限高まったところに新製品を投入すると、莫大な売上を築くことができる場合があります。

初回購入の確率=コンバージョンレートは初回購入前の期待値の関数であることが分かります。
しかし、一度購入してくれた顧客へ継続購入やアップセルをするには、初回購入した商品への満足度が重要です。
初回購入の商品に対する満足度が高ければ、また同じ人、店、または会社から購入したくなりますが、初回購入の商品が期待はずれであった場合はアップセルや再購入は難しいでしょう。

つまり、購入前の期待値の高さと初回購入率はポジティブな相関がありますが、品質が伴わない場合、期待値と継続購入は負の相関になるというシーソーのような関係にあります。


この上がりきったシーソーを一気に地面にたたきつけられたのが今回の選挙で惨敗した民主党だと思います。

2009年に国民の期待を背負い308議席獲得して政権交代に成功したものの、負の遺産はあったものの実務能力が足らずに国民の期待を裏切ることになり、逆に300近くの議席を自民党に奪われる結果となりました。

これは良くも悪くも、民主党が国民の生活を改善するというベネフィットを過度に喧伝し、期待値を上げすぎたことに原因があるでしょう。

政権交代前に自民党が提供していたベネフィットに対し、国民が感じていた不満に対するソリューションを民主党が提案し、国民の期待値を高めました。
国民は、なんだか良さそうな新商品を引っさげてきた民主党からとりあえず購入してみました。

しかし、結局購入した製品が期待値よりも品質が劣るものだったので、もうここからは購入しない!という顧客が続出してしまったのです。
それを露呈したのが今回の選挙でしょう。

期待値を上げなければ誰も購入してくれませんが、初回購入だけを目指して分不相応に期待値を上げてしまうと、結局それが首を絞めることもあるというお話です。

マーケティングの原則が政治でも通用するよう、民主党の失敗はビジネスの世界でも発生する可能性があります。
マーケティングが優れた会社は顧客の期待値をコントロールすることが長けているでしょう。
しかし、実際にその会社が提供している商品、ひいてはUSPが顧客の期待値を下回ると、悲惨な結果が待っているでしょう。

顧客の期待値は上げすぎれば良いというわけでもなければ、下げれば下げるほどよいというものではない、デリケートなものなんですね。


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