2012/12/22

リブセンスのビジネスモデルは破壊的イノベーション


前回のポストではリブセンスが成功報酬型ビジネスモデルとSEO対策によって、後発ながらユーザーを獲得したことについて書きました。
今日は、リブセンスのビジネスモデルがアルバイト人材市場のおいてどのようなインパクトを持ったかについて考えてみたいと思います。


インテリジェンスやリクルートなどの既存プレイヤーたちは同じようなビジネスモデルを持っていて、広告枠を企業に売ることがビジネスでした。
差別化出来る要素はメディア(アルバイト募集サイトや雑誌)の質しかありませんでしたが、両社に大差はないため価格競争に陥っていました。


そこにリブセンスは成功報酬型という、顧客にベネフィットが多く、既存大手の競合には真似しにくいビジネスモデルを持ち込んだのです。


このビジネスモデルはインテリジェンスやリクルートには対抗するのが難しいビジネスモデルです。

リブセンスは上場した今でも50人程度しか社員がいませんが、既存大手は営業社員を始め多くの社員を抱えています。
優秀な人材は資産であることは間違いありませんが、既存大手企業がリブセンスのような成功報酬型モデルを実行しようとすると、資産であったはずの人材が大きな負債になってしまうのです。

これは社員という固定費が発生する以上、安定的に売上が見込めるビジネスモデルでなければいけないからです。
そうすると、現在の広告枠売のビジネスモデルから一気に成功報酬型のビジネスモデルに移行するのは難しいでしょう。


さらに、アルバイト募集広告掲載料が無料というところがリブセンスへの対抗策を難しくしています。
なぜかというと、掲載料が無料ということは顧客にリスクが一切ないため、顧客がリブセンスに掲載することを止めることはできないのです。

広告枠を販売している企業同士の競争ならば、よほど顧客の予算が余っていない限りはどちらかが顧客を獲得すればどちらかが顧客を逃すというゼロサムの競争でした。
顧客の財布という一つの存在を奪い合っていたのです。
しかし、リブセンスは無料なので、顧客にとっては常に広告掲載のオプションとして存在していることになります。


こうして既存企業は新しいビジネスモデルで市場に乗り込んできたベンチャー企業にみすみすシェアを奪われることになるのです。
もちろん、奮起して成功報酬型のモデルに切り変えたり、リブセンスと同じビジネスモデルの子会社を作ったりと防衛策を講じることはできます。
しかし、ほとんどの企業は有効な手を打たずに手遅れになってから重い腰を上げるパターンが多いですね。

リブセンスは既存の企業が真似しにくく、しかも顧客の視点からすると他のアルバイト募集メディアと直接は競合しないサービスなのです。
美しいビジネスモデルだと思います。


良い戦略、悪い戦略
リチャード・P・ルメルト
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 335


 にほんブログ村 経営ブログへ



0 件のコメント :

コメントを投稿

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...