2012/12/01

楽天市場のセール広告が電車の中吊りに?リアルを仮に来たEC


私は通勤にJRの路線を使っているのですが、その中吊り広告に楽天市場の冬のスーパーSALE広告がバーンと出ていました。ここ最近の中吊りの傾向を見ていると、安定の金融系と疲れたサラリーマンをターゲットにしたリゾート広告、それから流行りのモバイルゲームといったプレイヤーが主だったところですが、百貨店やアパレル系の広告がないのに楽天市場がセール広告を出しているのを見るとECの隆盛を肌で感じます。

この広告を見たときは単純に驚きました。ネットショップの広告をリアルで出して意味があるのか?と。
楽天市場がリアルに広告を出してきた目的はなんなのでしょうか。

□ ネットに馴染みのない消費者を狩りに来ている

可能性として高そうなものの一つが、まだECサイトを利用していない消費者を呼び込むという目的です。これまでECサイトの主な新規顧客の集客方法はポータルサイトやブログサイトへのバナー広告でした。少しでもネットに馴染みのある人をECサイトに誘導するほうが、ネットを全く使わない人を誘導するより効率が良いからです。

しかし、楽天会員数は楽天公式発表によると7500万人に達するそうで、さらに会員を伸ばそうとするのならばネットをあまり利用しないユーザーを取り込む必要も出てきたのでしょう。楽天がビットワレットを買収してEdyを獲得したのも、まだECを利用していない実店舗利用ユーザーを獲得する目的も含まれているかもしれません。

リアル店舗を主に利用している消費者を取り込もうとしている可能性はあるものの、中吊り広告によってどれだけユーザーを獲得できるのかを考えるとあまり効率は良くなさそうです。現時点でECを利用せずリアル店舗だけを利用するユーザーの心理を考えると、ネットショッピングは信頼できない、クレジットカード情報を預けたくない、リアル店舗の店員との触れ合いを求めている、といった根強い理由があるのだと思います。


□ 既にいる会員へ新たなメディアでセールを喚起する

リアル店舗ユーザーの心理を考えると、中吊り広告が新たなユーザー獲得に対して発揮する効果は疑問符がつきます。ネットショッピングに対して猜疑心を抱いている人やリアル店舗にこだわりのある人を、セール広告だけで消費行動を変えさせるのは難しいでしょうから。

もう一つの可能性に目を向けると、楽天市場の会員登録をしているもののあまり利用していないユーザーに向けての広告ということも考えられます。ネットでしか売っていない商品が欲しかったり、店舗から持ち帰るのが難しい大型商品だからネットを利用したという一時的な理由で会員登録したライトユーザーも多いことでしょう。こうしたライトユーザーに再購入してもらうほうが、マーケティングコストもかからず、売上増につながるでしょう。
ライトユーザーの最購入を促す目的ならば、お得なセールをやっていますよという広告を、ネット消費比率が高そうな会社員や若い世代が利用する路線に中吊り広告を出すのは合理的だと言えます。


クリスマス商戦といえば米国でも書き入れ時ですが、リアル店舗は青色吐息である一方ECの成長率は昨年比30%増と大幅な成長です。
国内の消費者動向を見ても、ネットで調べてネットで購入するという行動を取る消費者が家電・パソコンで40%を超え、ファッションでも25%を超えているそうです。旅行にいたっては55%以上に至ります。(日経MJ 2012/11/21 P.3)
今後もこの傾向は拡大するのだと思います。

 にほんブログ村 経営ブログへ


0 件のコメント :

コメントを投稿

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...