2012/12/06

skitchに学ぶ”お客様にベネフィットを見つけてもらう”ことの重要性



最近私も使い始めたSkitchというアプリがあります。
スクリーンキャプチャや画像を読み込んで簡単な加工をするというソフトで、クラウドのメモ帳として有名なEvernoteの会社が作成しているアプリです。

これがシンプルながら使い勝手がよく、ブロガーに大人気なのだそうです。
私も使ってみて気付きましたが、正直他の画像編集アプリなんかと比べると非常に機能が絞られていて、あまり融通もききません。

それが逆にあれこれ加工の仕方に悩まず、「ま、これでいいや」という感じで手早く作業できるので便利なんですね。
まだ使ったことが無くて、よく画像をブログに上げる人は使ってみてはいかがでしょうか。


Skitchは個人向けのフリーのソフトウェアですが、ビジネスに通ずるヒントがあります。


■ 明確にターゲットを絞った機能の提供
ユーザーの声を見ていると分かりますが、Skitchは相当ブロガーのハートを掴んでいます。
ブロガーのほとんどは自分のブログのPVを上げることに熱意を注いでおり、画像を貼るということはPVの獲得に大きく貢献をしてくれることがわかっています。
しかし、画像を加工するのは慣れていないと文章を書くのと同じくらい労力を要する場合があるのです。

特に、PhotoShopのように使い切れないほどの機能とフィルターを持ったアプリケーションを使うと、なまじ何でもできてしまうので拘りすぎて何時までも画像を編集して時間を浪費してしまうことがあります。
Skitchはそれと比べるとシンプル極まりなく、仕上げにこだわるほど機能が豊富ではないので悩まず画像を完成させることができます。

普通の画像編集ソフトウェア開発会社は、素早く美しく画像を編集したいというブロガーのニーズに対して機能や性能の向上で問題解決を図ろうとします。
Skitchは逆の視点で機能を絞ることによって悩みを減らし、あまり時間を掛けたくないというブロガーの本当のニーズを満たしているのです。


■ ユーザーに利便性を見つけてもらう
これだけブロガーに最適な機能を持ちブロガーに支持されているSkitchですが、面白いのは自分たちで「ブロガー向けのソフトです」とは一言も言っていないことです。

むしろ、「言葉で説明するよりも明確にメッセージが伝わる」という少しあやふやなベネフィットの伝え方をしています。
昨今ではターゲットユーザーへダイレクトに訴求するマーケティングメッセージが多いですが、これだけブロガーに支持されていながらブロガー向けのメッセージを発していないのは珍しいのではないでしょうか。
ブロガーに最適、という風評はユーザーの側から自然発生的に生まれたものなのです。

ここから分かるのは、「◯◯なユーザーにとって最適です」や「〇〇な人にピッタリ!」のような押し付けがましいメッセージのマーケティングテクニック頼りのコミュニケーションよりも、機能が明確の用途のために作られていて、その便利さが伝わりやすいというユーザビリティの基礎が重要だということです。

マーケティングをテクニックとして捉えがちな近頃の風潮(と自分自身)ですが、本当に重要なのは何のための製品であるかというアイデンティティを明確に持っていて、かつそれをユーザーに見つけてもらえるということだと気付かされました。


ちなみに、昔はSkitchは1700円で販売されており、ソフトウェア販売により採算性を確保しようとしていたようです。
しかし、今は完全にフリーで使えます。

どうやら今は、Skitchで作成した画像をEvernoteに送り、Evernoteの有料会員(無料会員は毎月アップロードが60MBまで)を増やして採算性を確保しようという狙いのようです。
いわゆるフリーミアムモデルで、ワンショットの1700円払ってくれる人より数が少なくても、年間4000円の会員を増やそうということですね。

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