2013/01/09

シャドープランニング: ファストフード店の厨房機器スピード保守サービス2




全国ファストフードチェーン向け厨房機器保守サービスのビジネスアイディアの続きです。
今回はまず顧客のベネフィットをまとめてみます。
そして、ビジネスの規模を試算してみましょう。


ベネフィット

・売上の損失を最小限に防ぐ

一顧客あたりの利益率が低い商品を高回転させて収益を上げるファストフードチェーンにとっては、稼動の停止が一番大きなインパクトがあると思います。
できる限り故障と同時に厨房機器を交換し損失の期間を最低限に押さえるサービスは、顧客にとって損失を回避するという大きなベネフィットがあるでしょう。

・機器ごと、店舗ごとではなく企業単音の契約で管理コスト軽減

通常の保守契約だと、機器ごとの保守契約という形になるでしょう。
リース会社がリース料金に保守を含めてソリューションとして提供することもあるようです。
どちらにせよ機器ごとの契約管理が必要になります。

顧客企業としては機器ごとの契約管理は非常に煩雑です。
保守契約だけでも一つの契約にまとめることができれば契約管理のコストが減るでしょう。
ただし、劇的に顧客の管理負担を軽減するにはリース期間の管理などもまとめて請け負うことが必要になりますね。


競合はいないか?

少し業界を調べてみると、厨房機器のメンテナンスを提供しているのは、ほとんどが厨房機器の販売メーカーやリース会社のようです。
一部の地域をテリトリーとしているローカル企業やであれば、さほど脅威ではないでしょう。
広域、あるいは全国チェーンのファストフードチェーンを顧客とするからです。

中には全国規模で営業所を持っている企業があるようなので、こういった会社が競合となってくるでしょう。
こうした企業がどのようなSLAで対応しているのかはわかりませんが、サービスレベルで勝負を仕掛けるべきでしょう。

また、販売を主としている企業であれば、サービス部門はコストセンターに過ぎず外部に委託したいはずです。
パートナーシップを結んで協業できるかもしれませんね。


市場規模は?

牛丼屋で最大手のすき家で、現状いくらの保守費を払っているか考察してみます。

すき家の店舗数は2012年末時点で全国約1900店舗です。
厨房設備の費用をググってみると、大体200万〜600万程度のようです。
すき家は購買力があるでしょうから、300万と見積もります。
保守費はこの15%程度を見込んで一店舗45万としましょう。
耐用年数が5年とすると、一店舗年間9万円ですね。

このように推測すると、すき家全体での年間の保守費用は概算で1億7000万円程度ということになります。


では、次に厨房機器の故障による機会ロスはどれくらいでしょうか?
故障による稼働停止時間はざっくり年間0.1%と見積もってみましょう。
すき家(グループ会社のなか卯含む)の一店舗あたり年間売上高は有価証券報告書から計算すると7700万円です。
一店舗あたり年間7.7万円の厨房機器停止による機会ロスがあり、全店舗では年間1億4600万円の機会ロスになります。

現行の保守費1.7億円プラス機会ロス約1.5億円の3.2億円が、すき家が保守契約をスイッチしてくれる最大の価格になります。
感覚的にですが、全国規模で保守網を展開して2〜3億円の売上では全く利益が出せないか赤字でしょう。
3,4社程度顧客を獲得できるまでは耐え忍ぶビジネスになりそうですね。



今回は牛丼屋で耳にした何気ない店員同士の会話からビジネスを考えてみました。
フィリップ・コトラーのラテラルマーケティング思考法でいえば、IT業界のサーバー保守ビジネスの代用によるアイディア発想というやつですね。

店舗向け厨房機器の業界は詳しくないのですが、なんとなくサービスはあまり充実していないイメージがあります。
こうした代用のビジネスアイディア発想でイノベーションが生まれる素地がありそうな気がします。


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