2013/01/28

企業のビジョンはなぜ浸透しないのか 2


前回のポストではIKEAの企業ビジョンがなぜ素晴らしいのかということについて触れた。
何が優れているかといえば、ビジョンとビジネスモデルが一致しており、ビジネスがビジョンを実現するためにあるからだ。

今回はなぜ大半の会社でビジョンやクレドはただのスローガンになってしまうのかについて考えてみたい。


■ビジョンが現実と合っていない

基本的な問題として、ビジョンが現実とそぐわない場合はすぐに忘れ去られてしまうことになる。

企業が長い年月ビジネスをしていれば、ビジネスモデルも徐々に変わってくる。
そのビジネスモデルの変化や市場の変化、消費者のライフスタイルの変化が訪れると、自ずとある企業が掲げたビジョンが時代遅れになってしまうことがある。

松下幸之助氏の水道哲学もかつては素晴らしいビジョンであったが、あれだけ素晴らしく未だに語り継がれるビジョンであっても、やはりもう現実にはあっていない。
今は大量生産大量消費は認められず、本当に必要な物を必要な人に届けることが日本において正しくなった。
ビジョンはこうした環境の変化に合わせて変化しなければいけない。


■作り方が間違っている

まず第一に、ビジョンの作り方を間違えている場合が多いと思う。

多くの場合は経営者が企業を立ち上げる時にビジョンを設定するはずだ。
それはそれで正しい。
ビジョンを持っている方が利益だけを追い求める企業よりも成功するはずだから。

しかし、経営者の作るビジョンが必ずしもその企業に合っているとは限らない。
何十年と会社が続くうちに、その企業が本来使命とすべきことと掲げたビジョンが乖離していくるかもしれない。
その時に、創業者はビジョンをもう一回考えなおす必要がある。
事業と乖離してしまった創業時のビジョンを大切にしすぎてしまうと、結局従業員がビジョンなんてただのお飾りだと考えてしまうのかもしれない。


それから、会社のオーナーがコロコロ変わってしまう企業も世の中にはたくさんある。
こうした企業の経営者は本質的にはサラリーマン社長だ。
サラリーマン社長がビジョンを打ち立てるのはかなり難しいと考えたほうがいい。

自分の会社でない以上、どこか最後まで責任を持ちきれない、心の隙のようなものが多くのサラリーマン社長にはあると思う。
従業員が心の何処かで「この社長はサラリーマン社長だなあ」と思うような社長に「この会社のビジョンはこうだ!」と言われても、心の底からついていけるだろうか?

ビジョンを策定するには、経営者が本心からこのビジョンを達成したいと思っているんだな、という信頼が必要。
でもサラリーマン社長にはその信頼を築くのは難しく、長い時間がかかるのだろう。


ビジョンというのは、従業員の気持ちを一つにまとめるために大変重要なツールだ
ツールというと世俗的に聞こえるかもしれませんが、実際にビジョンがしっかりしている会社では従業員の意欲も満足度も高く、商品やサービスも充実していることが多い。
だから顧客に対しても最高の商品やサービスが提供できる。

もっと世の中には素晴らしいビジョンを掲げる企業が増えていって欲しいと思います。
 

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photo credit: Kaptain Kobold via photopin cc

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