2013/01/26

企業のビジョンはなぜ浸透しないのか 1


前回、エクセレントカンパニーには優れたビジョンがあること、人にもビジョンが必要であることを書いた。
前回の投稿→ http://www.everydaybizidea.com/2013/01/blog-post_26.html
もう少しだけビジョンの話をしたい。


前回もエクセレントカンパニーの代表として登場してもらったIKEA。
IKEAのビジョンは「優れたデザインと機能性を兼ね備えたホームファニッシング製品を幅広く取りそろえ、より多くの方々にご購入いただけるよう、できる限り手ごろな価格でご提供する」という価値観だった。

あなたはこのビジョンを見てどう思うだろう?
正直なところ、結構平凡だなぁと思ったんじゃないだろうか?

実際、IKEAか掲げるビジョンの言葉自体は華美なものでも荘厳なものでもない、平凡な言葉で平凡なことが綴られている。
しかし、IKEAがビジョナリカンパニーたる所以は、ビジネス戦略がこのビジョンを実現するために組み立てられ、ビジョンがビジネスの指針となっているからだ。
両者が矛盾せず、相互作用をもたらして企業の価値を高めている。

より多くの人々にホームファニッシングを楽しんでほしいという願いは、実際的には所得の低い人でも家の狭い人でも家具選びを楽しんで欲しいという意味だ。
所得の多い人はIKEAがなんとかしようとしなくても、富裕層向けの高級家具店でマホガニーの木目を活かした高級ダイニングテーブルを買いに行けばいい。
だからIKEAが奉仕すべき相手は所得層の低い顧客なのだ。

IKEAは徹底的に価格を下げてることにこだわった。
彼らの言葉を借りると、まずはプライスタグをデザインしてから製品を作る。
ターゲットとする顧客が明確なので、購入できる価格帯が決まる。
だから価格が決まった状態で商品企画が始まる。

価格が安い製品だからといって、デザイン性や機能性を蔑ろにすることはなかった。
デザインや機能が劣る安い製品では、顧客はホームファニッシングを楽しめない。
仕方なく安い製品で妥協するという事になってしまう。
だからIKEAは安価でもデザイン性と機能性に優れた製品を作ることに妥協しなかった。

価格が安いのにデザイン性も機能性も優れている。
この商品開発力が競合と差別化するIKEAの強みとなった。
ビジョンを突き詰めた結果、強い優位性を築いたのだ。


このようにIKEAのビジョンとビジネス戦略には密接な関係がある。
ビジネスで選択に迫られたら、ビジョンに問えばいいのだ。
常にビジョンがビジネスと一体だから、IKEAの従業員も自然とビジョンに従った行動を取ることになる。

では、IKEAのようなエクセレントカンパニーではない企業ではどうなのだろうか。
もしみなさんの会社がエクセレントカンパニーではないのなら、自社のビジョンがどういう扱いになっているかを思い出していただきたい。


恐らく額縁に飾った浮いた存在のようになっているのではないだろうか?
なぜほとんどの企業ではビジョンがただの綺麗事やスローガンになってしまうのか?

この理由については次回のポストで考えてみたい。



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photo credit: Stuck in Customs via photopin cc

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