2013/01/26

ビジョンは慌てて作るものじゃない


あなたの会社はビジョンを持っていますか?
大手企業やベンチャー企業ではほとんどどこでもビジョンを掲げていると思う。
企業のホームページを見ると、大抵は沿革だけでなく企業理念のページも用意されている。
さらに理念に熱心な経営者はクレドを作り、社員にクレドカードなどを配っているかもしれない。

世界に名だたる企業を見ていると、優れた企業にはどうも優れたビジョンが不可欠なようだ。

あのウォーレン・バフェットが投資しているジョンソン・エンド・ジョンソンのクレドは世界的にも有名なクレドだ。

要約すると、ジョンソン・エンド・ジョンソンの第一の責任は顧客に対する責任、第二の責任は従業員に対する責任、第三の責任は地域社会に対する責任、そして最後に株主に対する責任がやっと四番目に書かれている。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは毎年手堅い決算を上げている。
株主価値にうるさい米国にありながら、顧客と社員と地域社会への奉仕を徹底した。
その結果、株主に大きな価値を提供しているというのだ。
企業の理想的な姿と言えるんじゃないだろうか。

エクセレントカンパニーは優れたビジョンを仕組みや制度に組み入れ社員に浸透している。
企業の行動がビジョンと矛盾していないから社員も顧客も取引先もその企業を信頼できる。
その信頼があるから、社員はその企業の一員であることに誇りを感じ、最大のパフォーマンスを発揮できる。
どうもこれはエクセレントカンパニーのゴールデンルールのようだ。


今年で創業70年を迎えるが、年に10%以上の成長を続けているIKEAもこのゴールデンルールを体現している優れた企業の一つだ。
その成功のエッセンスがIKEA Wayといわれるビジョンに凝集されている。
それは、「優れたデザインと機能性を兼ね備えたホームファニッシング製品を幅広く取りそろえ、より多くの方々にご購入いただけるよう、できる限り手ごろな価格でご提供する」という理念だ。

このIKEAのビジョンは如実に低価格で優れたデザインの製品を強みとするビジネス戦略に反映されている。
その結果として、創業数十年たった今でも高い成長率を誇っている。


驚いたことに、IKEAのビジョンは創業当時から掲げられていたというわけではなく、なんと創業から30年経って漸く生み出されたビジョンなのだそうだ。
ベンチャー企業では理念からスタートする企業が少なくないが、今は世界のエクセレントカンパニーであるIKEAも始めはビジョンを持たないただの小さな家具屋に過ぎなかったのだろう。

IKEAは30年経って漸く自分たちの会社の存在意義を自覚した。
今はビジョンがまだ無くても焦ることはない。
自分たちの役割に徹していれば、やがてビジョンが見つかるのだろう。

そして、これは個人にとってのビジョンも同じなのだと思う。
今は自分がどうあるべきかというビジョンが見つかっていなくても、自分の役割に徹しているうちに見つかる。
今目の前にあることに集中すべしということだ。


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photo credit: Stuck in Customs via photopin cc

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