2013/01/16

その「お試し」は本当にお試しになってる?試供品プロモーション


町を歩いていると、よく駅の前なんかで新しいガムや新しい飲み物の試供品をもらうなんてことがたまにある。
同じプロモーションにしても、なぜ広告ではなくて試供品なんだろう?

メディアを使った広告は認知を得るのに最適かもしれないが、購入したいという意欲や行動を引き起こすには少し遠い。
ベネフィットを感じづらいから。
一方、試供品はダイレクトにベネフィットを体験できるので、気に入れば購入してくれる確率は高いはず。
だから試供品の配布はターゲットがはっきり決まっているのであれば効果的だ。

ただ、それはベネフィットを体感できるシチュエーションで使用すれば、という条件付きになる。

ありえない例かもしれないが、真冬に制汗スプレーの試供品を駅前で配ったら制汗スプレーの売上が上がるだろうか?
誰も真冬に制汗スプレーのベネフィットを感じないので、全く売れないだろう。
ならば夏になったら買ってくれるのかというと、その頃にはどの制汗スプレーの試供品をもらったか覚えていない。
試供品を配布するなら、ターゲットがその試供品があってよかったと感じるシチュエーションで配布する必要があるということだ。


日用品であれば、その商品を設計しているときに、どのような状況で使って欲しいのかコンセプトがあるはずだ。
その商品が最も求められる場面で試供品を提供出来れば、間違いなく反応は高まる。
ライオンの例を見てみたい。

日経MJ 2013/1/9 P.7―――――――――
ライオンは医療用しわ取りスプレー剤でユニークな販売促進活動を始める。高速バスでの試供品提供を中心に、ターゲットを就職活動中の学生や若いOLらに絞り、商品を確実に試してもらう機会を増やす。配布先を限定しないサンプリングは効果が薄いとみて、場所と対象客を明確にする。
(中略) ライオンの同商品は昨春の刷新後、売上が1割増えている。販促で拡大基調にはずみを付け、1〜2月で前年同期比2割増を目指す。
――――――――――――――――――

非常によく考えられているプロモーションだと思う。
しわ取りスプレーが必要になる状況もバッチリ特定されているし、ターゲットも明確。
「スーツを携帯しているか着ている可能性が高い就活中の女性が、高速バスで長時間座ってしわしわになってしまった衣類にしわ取りスプレーをする」という一連のストーリーが見事に成立している。

どれだけの潜在顧客に到達できるかというと、さほど大きな数にはならないと思う。
しかし、試供品の配布は商品の原価と配布の人件費くらいしかかからないので、試用した人が買い続けてくればROIは悪くないのかもしれない。


B to Bではどうだろう?
B to Bビジネスでは試供品(サンプルやトライアル、デモなど)はコンシューマー向け商品よりもよっぽど頻繁に活用される常套手段だ。
コンシューマー向け商品よりも、その商品の効果にシビアだからだ。
だが、ベネフィットを感じられる状況で試供品を提供するという努力は足りないかもしれない。
とりえあず試供品を提供すれば顧客が勝手に使って勝手に価値を見出してくれると言わんばかりのデモやトライアルが多い。
でもたいていの顧客はベネフィットをダイレクトに感じられないと、全く使わずにデモやトライアルの期間を満了してしまう。


話を消費者向けの商品に戻そう。
他にも試供品のメリットは、SNSで配布後の反応が見られるというポイントもあるだろう。
ボランティアを集めて商品を使ってもらいアンケートを取ろうとすると、なかなか本音を聞き出すのが難しい。
でもSNSでは良くも悪くも正直な反応が見られる。

あなたの扱う商品でも試供品を活用したプロモーションを検討してみてはどうでしょう。
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photo credit: JD Hancock via photopin cc

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