2013/02/01

非正規雇用人事領域での新しいビジネス



子を持って、要介護の親がいて、働く時間に制約がある。
女性を中心としたこのような境遇にある生産年齢の人々を、いかに社会に迎えればよいだろうか。

現状は、シフト制で働けるようなスーパーや飲食店でのアルバイト・パートとして働くケースが多いのだろう。
企業で働いたことがあって、ある程度時間に融通がきくならばパートの事務職という道もあるかもしれない。

しかし、現状彼らに専門性が高い仕事やマネジメントのようなビジネスの最前線で働ける機会は全くといっていいほど提供されていない。
非正規雇用の人材募集メディアを提供しているリクルートやリブセンスも、こうした根本的な問題に対するソリューションは提供できていない。


ならば、どのようなソリューションが考えられるのだろうか?


非正規雇用の仕事を一緒くたにまとめるのは現実と合わない。
いま非正規雇用の社員に開かれている仕事は、マニュアルに従って素早く正確に処理をしていく仕事だ。
マクドナルドがアルバイトの仕事をマニュアルで厳しく管理することから、こうした仕事はマックジョブとも言われる。
一方、今後コストがかかる正社員を減らして非正規社員で賄おうという動きが進むなら、専門性の高い仕事も非正規雇用社員に流れてくることになるだろう。
そして、マックジョブと専門的な仕事に二極化していくのだと思う。
良い悪いは別として。


前述のリクルートやリブセンスは、いわゆるマックジョブといわれる単純労働者を集めるメディアを提供している。
マックジョブに対する効率的な採用メディアに関しては、ある意味もう限界にきているのだろう。
この分野のビジネスモデルが根本的には変わっていないことがそれを示している。
リブセンスのビジネスモデルは画期的だが、収益モデルを変えただけで顧客のベネフィットは基本的に変わっていない。


一方、まだあまり非正規雇用社員に道が開かれていない営業、エンジニアなどの専門性の高い仕事は、今後非正規雇用社員に向けて道が開かれる可能性が秘められている。
今はこうした仕事は正社員によって満たされている。
だが、このような専門性の高い仕事は本来働くことができる時間よりも、その人が持つスキルや経験がポイントになるはずだ。
しかし、企業が求める専門的で結果が求められる仕事に対して人材サービス企業が提供できているバリューは少ない。


だが、これは決して人材サービス企業が手を抜いているのではなく、企業側が非正規社員に専門性の高い仕事や考える系の仕事を任せる受け入れ体制ができていないということが一番の問題だろう。
非正規社員には責任を持たせることができない。
責任を持っていない人に重要な仕事を任せる訳にはいかない、というロジックなのだと思う。


この状況を打破できるような人材ビジネスはないだろうか。


一つ考えられるビジネスとして、人材のマッチングから採用、採用後まで一括で利用できるシステムを提供するビジネスはどうだろうか。
人事界隈の仕事、特に採用については科学である部分よりアートである部分が多いように見受けられる。
その面接官にしかわからない基準でそれぞれの面接官が判断を行なっている。
他の人では同じ判断にならないし、その判断基準を伝えることも難しい。

それが必ずしも悪いというわけではない。
人を見るには最終的には直感や感覚という部分が必要になることは決して否定しない。
しかし、過度に採用担当者の感覚に頼ると、会社が取りたい人材とのズレが出てくるかもしれない。

直感や感覚に頼り過ぎない採用を行うためのツールが求められていると思う。
そして、採用以前の段階でどういう人材が必要なのか、採用した人材にどういうフォローが必要なのかを明確にして共有するツールが必要だろう。


そして、こうした採用におけるトータルのサービスを追求していくと、最終的には人事部門のフルアウトソーシングというビジネスに帰結することにもなるだろう。
だが、その会社はどのような人材を必要としているのか、その会社がどういった価値観を共有しているのかを形にする人事企画と呼ばれる仕事は会社に残ることになるだろう。
しかし、それ以外の部分は人材定義、採用、教育というプロフェッショナルにアウトソーシングすることがスタンダードになる時代が来るかもしれない。
 
 



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photo credit: Pensiero via photopin cc

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