2013/02/20

社団法人「移住・住みかえ支援機構」のビジネスモデル



ついつい人に話したくなるようなおもしろいビジネスモデルを見つけたので、ついつい紹介してしまおう。
そのビジネスモデルの持ち主は、社団法人「移住・住みかえ支援機構」という一般社団法人だ。
簡単に言うと、マイホームを貸したい人からマイホームを借り上げ、借りたい人に貸し出すというもので、普通の賃貸と一見変わらない。
ではその詳細を見てみよう。


ビジネスモデル解説
まず、移住・住みかえ支援機構(JTI)のビジネスには、貸主、借主、JTIの3つの登場人物がいる。
貸主は、原則として50歳移譲で持ち家を持っている人。
貸主が退職や移住のため今の自宅を引き払って別の場所に住まおうとしたとき、普通は持ち家を売却することになる。
何十年も経った一軒家は土地の値段しかつかないことが多く賃貸するのもなかなか大変だが、JTIは住宅をなんと終身で借上げて、しかも借りたい人が居なくて空き家の状態でも最低賃料を支払ってくれるという。

そんなに貸主に有利すぎる話はどうもおかしい、貸主へ支払う賃借料が不当なほど安いんじゃないの?と勘ぐりたくなる。
貸し出すときの家賃は周辺相場の8〜9割ということなので、恐らく相場の5〜7割を貸主に還元しているのだろう。
空き家状態でも査定された賃料の85%が支払われる。
もちろん貸主としてはJTIを通さずに貸したほうが収益は高いが、やはり客付けできなくても賃料が支払われるというところに魅力があるのだろう。

なお、借主にもメリットがあり、まず敷金がない。
それにある程度DIYで壁紙の変更などもできてしまうということで、借り家ながら自宅のように使える。
それでいて周辺相場より10〜20%安いということなので、マイホームを買う資金は無いが子育て中で広い家が欲しい若い家族なんかには大いにメリットがありそうだ。


なぜ家賃保証ができる?
集客できなくても賃料が支払われるからくりはどこにあるのだろうか?
ホームページの説明によると、もちろん借主からの賃借料と貸主への賃借料の差額による営業収益が本丸だが、高齢者住宅財団の基金や協賛事業者からの基金がバックにある。
事業収益と国や事業者からのバックアップで安定した運営が可能になっている。


国の基金の裏付けでシニアでもローンが組める
財団法人の基金という国の後ろ盾があることにより、JTIにマイホームを貸している貸主はひとつ大きなメリットがある。
それは、賃料収入を担保にして定年後のシニアでもローンが組めるということだ。
土地が安い場所では特に持ち家の担保価値が低くなるので、賃借料を担保にしたほうが大きなローンを組めるだろう。

やはりというかなんというか、JTIと提携して賃借料を担保にローンを貸し出しているのは、リテール向けの商品開発で有名なスルガ銀行だけだそうだ。


JTIのビジネスモデルはいかがだっただろうか。
事業モデルは家賃保証会社に似ているが、国の基金をバックにつけて貸主に家賃保証以外のベネフィットを提供したところにこのビジネスモデルのツボがある。
あまり利益を追求していない公共性の高いビジネスなのだろうが、高齢化によってこれから増えるであろう誰も住まない高級住宅問題を解決する、社会的意義のあるビジネスだ。





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