2013/04/02

利益モデル4. スイッチボード利益モデル その3



マッチングサイトやポータルサイトでよく見られるスイッチボード利益モデル。
今回スイッチボード企業を取り巻くシステムの特徴と、コアコンピタンスについて言及してまとめとしたい。

コンテンツ

  • スイッチボード利益とは何か (その1)
  • スイッチボード利益ビジネスの事例 (その2)
  • システム価値の自己増殖 (今回)
  • スイッチボード利益企業のコアコンピタンス (今回)

システム価値の自己増殖

スイッチボード利益モデルの特徴は、売り手と買い手が集まりある程度の規模になると、閾値を超えてシステムの価値が自己増殖を始める点だ。

情報がなければ消費者は集まらないし、潜在顧客がいなければ売り手企業は集まらないのだから、スイッチボード利益モデルで一番苦労するのははじめの立ち上げだろう。
しかし、ある程度売り手企業からの情報が集まり、買い手である消費者が集まってくると、新規顧客獲得の機会を求めて企業の参入が増えてくる。
そして、企業が集まることでスイッチボード企業が顧客に提案できる商品に幅が広がり、比較検討がしやすくなる。
すると消費者が集まってくることになり、さらに企業が集まってくるという正のスパイラルが生まれてくるのだ。


では、売り手を集めるのと買い手を集めるのでは、どちらがよりクリティカルだろうか?
無論、どちらもバランスを取って増やす必要があるのだが、買い手を集めるほうがより重要だろう。
スイッチボード企業は言わば釣り堀のようなもので、売り手は釣り人、買い手は魚だ。
釣り人は魚がいなければまず釣り堀に来ることはないが、魚は川の流れのように情報の流れを作ってやると、釣り堀に集めることができる。


スイッチボード利益企業のコアコンピタンス

スイッチボード企業とは、その事例で見てきたように何を販売しているわけでもないサービス業だ。
このような企業のコアコンピタンスはなんだろうか?

スイッチボード企業にとって重要な要素は二つある。
一つは、マッチングを効率的に行うための仕組み、特に最近ではWebを中心としたITシステムだ。
もう一つはマーケティングだ。

コアコンピタンス1: 検索システム

スイッチボード企業が必要とするWebシステムはさほど難しい仕組みのシステムではない。
基本的には売り手企業の商品情報でデータベースを構築し、それを利用者が簡単に検索できるようにインターフェースを構築してやれば良い。
しかし、仕組み自体は単純かもしれないがこの検索のしやすさ、情報へのアクセスのしやすさを実現するためのユーザーインターフェースが肝なのだ。

検索だけではない。
複数商品の比較のしやすさだったり、ユーザーの嗜好を元にしたレコメンデーション機能も不可欠だろう。

買い手にとって有益な情報を持っていたとしても、それにたどり着くことができなければユーザーの気持ちは離れてしまう。
魚のいなくなった釣り堀に釣り人は戻らないだろう。


コアコンピタンス2: 集客マーケティング力

マーケティングと一口に言ってもいろいろあるが、特に買い手を集客するためのマーケティングがスイッチボード企業のコアコンピタンスになる。

たとえ売り手企業にとって一銭もかからないプラットフォームだったとしても、そこに顧客が集まっていなければ誰も自社の商品や商品の情報を提供しようとは思わない。
まずは売り手の商品に興味のある潜在顧客を集める必要がある。
だからスイッチボード企業は集客のためのマーケティング力を持っていることがクリティカルなのだ。

最近ではWebがマッチングの主戦場のひとつになったが、そこにはいちばん初めの集客の雛形ができつつある。

ひとつが情報提供だ。
ネット時代では情報という商品をほぼノーコストで他者へ提供することができる。
このブログもほぼノーコストで、ドメイン代くらいしか費用がかかっていない。
良質な情報を無料で得られる場所があれば、自然とそこに人が集まるものだ。

もう一つは、SNSや他のサイトからの流入だ。
顧客を他の店舗から自分の店舗へ誘導するなんていうリアルなビジネスだったら、さぞかし顧客の誘導は大変だろう。
自分に当てはめて考えてみれば、よっぽど信頼出来る店員からのおすすめや明確なメリットが無い限り、リアルで店舗誘導に乗るケースは少ないだろう。
しかし、Webの場合は顧客も誘導されることがほぼノーコストなので、これも可能になるのだ。

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