2013/04/07

利益モデル6. ブロックバスター利益モデル その1



スライウォツキーの6番目の利益モデルは、ブロックバスター利益モデルだ。
ビッグバンのごとく、大ヒット商品を生み出して利益を獲得するというモデルだ。
勘の良い人は、いち早くイノベーティブな商品を開発して市場に投入する時間利益モデルと何が違うのだろうか?という疑問を持つだろう。

関連エントリー:

どちらのモデルも一つの商品から大きな利益を稼ぎだすという部分が共通している。
しかし、時間利益モデルとブロックバスターには重用な違いがあるのだが、これは「ブロックバスター利益と時間利益モデルの違い」の中で考察したい。


コンテンツ

  • ブロックバスター利益モデルとは何か (今回)
  • ブロックバスター利益と時間利益モデルの違い (今回)
  • ブロックバスター利益モデルの実例 (その2)

ブロックバスター利益モデルとは何か

ブロックバスターというそもそも馴染みがない言葉について解説しなければならない。
ブロックバスターは良く映画業界や音楽業界、医薬品業界で使われる言葉で大ヒット商品という意味合いで用いられる。
2010年に破産してしまったが、レンタルビデオチェーンのブロックバスターは大ヒット商品という意味の企業名であった。

その名が示す通り、ブロックバスター利益モデルは爆発的なヒット商品を出して大きな利益を得るという利益モデルだ。
このモデルを学ぶことの重要性は、自社の属する業界がブロックバスター利益モデル業界かどうかを見極め、プロフィットゾーンが大ヒット商品にあるということが分かれば経営資源をブロックバスター商品開発に集中投下しなければならないという認識を得ることだ。


■プロフィットゾーンがブロックバスター商品にある業界

研究開発(R&D)コストが膨大で、生産コストが低く限界利益が高い業界にブロックバスター利益モデルが有効である。
こうした業界には製薬業界や映画業界、音楽業界などの伝統的業界や、最近はやりのインフォプレナー(情報起業)もここに含まれるだろう。
例として製薬業界を上げると、一つの商品の研究開発にかかる年数が10年以上に及び、費用も数十億円〜数百億円かかることもあるが、一度商品として販売してしまえば一つひとつの製品の原価率は非常に低く粗利益率は70%を超える。
R&Dコストが高く粗利益率が高い業界では、複数のそこそこ売れる商品があるよりも一つのブロックバスター商品があるほうが利益への貢献度が高いということがお分かりいただけるだろう。

こうしたR&Dコストが高くて粗利益率が高い商品を扱っている企業は、自社の利益特性を理解し、ブロックバスター商品を生み出すために経営資源を集中投下することが求められる。
その投資の対象とは、製品開発力の向上とマーケティングだ。


ブロックバスター利益と時間利益モデルの違い

次に時間利益モデルとブロックバスター利益モデルの違いを考えてみよう。

どちらのモデルも、一つの商品から大きな利益を得るという基本方針に変わりはない。
しかし、それぞれの商品特性が大きく異なるのだ。

時間利益モデルではインテルのプロセッサーを例にあげたが、その巨額の利益の源泉は他社製品よりも早くイノベーティブな商品を市場に提供することだと説明した。
なぜなら、先に新たなアーキテクチャを広めた商品が市場のデファクトスタンダードになり利益を稼ぐが、安定して大きな利益を稼げるのは競合他社がそれを模倣して類似商品を安価に市場へ投入するまでの間に限られるからだ。
相手よりも早く市場へ投入し素早く利益を稼ぎだすことが肝になるので、スピードが命になるのだ。

一方、ブロックバスター利益モデルでは必ずしも時間軸が最重要の課題となるわけではない。
映画を例に考えてみると、普通は映画の脚本の質やキャストの質が映画のヒットに比例するものであって、競合よりも早く映画をリリースすることではない。
KFSになるのは、一つひとつの商品をブロックバスターへ育てるために商品品質向上とマーケティングに経営資源を投下することである。
あるいは、R&Dコストを引き下げて大規模な成功とならなくても大きな利益を稼ぎだすことだ。



0 件のコメント :

コメントを投稿

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...