2013/04/19

利益モデル7. 利益増殖モデル その2


スライウォツキーの利益モデル7. 利益増殖モデルの続き。
前回のポストで利益増殖モデルが一つの資産を繰り返し活用することで、利益を積み重ねるモデルであることを説明した。
ポイントは資産再利用による研究開発費の削減と繰り返しの露出によるブランド価値の高まりだ。

今回のポストでは、利益増殖モデルの実例を取り上げてみたい。

コンテンツ
  • 利益増殖モデルとは何か (その1)
  • 利益増殖モデルとマルチコンポーネント利益モデル (その1)
  • 利益増殖モデルの実例

ウォルト・ディズニー・カンパニーの例
利益増殖モデルのイメージを得るのに最も分かりやすい例がディズニーキャラクターだ。
彼らはディズニー・アニメのスクリーンやディズニーランドを飛び出して、ぬいぐるみになったりアイススケートショーになったり、弁当箱にプリントされていたりと活躍の場の枚挙にいとまがない。

ウォルト・ディズニー・カンパニーで繰り返し活用されている資産は言うまでもなくミッキーマウスを筆頭としたキャラクターたちの著作権だ。
ミッキーマウスを生み出し、育て、今の知名度を得るまでには相当な投資が行われたことは想像に難くない。
しかし、その投資をはるかに上回る実績を上げてくれているのが利益増殖モデルだ。


キャラクターを使った利益増殖モデル
映画やアミューズメントパークで知名度を得たディズニーキャラクター達は、おもちゃやグッズを生産する企業へライセンスされはじめた。
ディズニーはキャラクターたちのブランド価値を貶めるような使われ方がしないように目を光らす以外はとくに何もせず、ディズニー関連グッズの売上から数%(一節には7%)の利益を得ていた。
この利益はキャラクターたちがより有名になればなるほど更に雪だるま式に積み上がっていく利益だ。
さらに利益を得るため、ディズニーは自らディズニーストアという小売店を立ち上げ、大きな成果をあげた。


テーマパークを中心としたマルチコンポーネント利益モデル
ディズニーの類まれな成功は利益増殖モデルだけに支えらていないことがわかる。
当初ディズニーランドはテーマパークと園内の食事とグッズ販売だけが収益源であった。
それが今やテーマパーク内にホテルなどの宿泊施設を所有し、そこでの宿泊売上や飲食店売上がテーマパークでの売上に加算された。
その発展形として、複数のテーマパーク、複数のホテルと商業施設までパッケージになったディズニーリゾートまで作り上げた。
もはや一種の不動産業といって良いレベルだが、この戦略はマルチコンポーネント利益だ。


コンテンツ創造からコンテンツ配信へ

ディズニーの利益増殖モデルは映画などのエンターテイメントメディア事業にも見て取れる。
はじめ、ディズニーは映画界の割りとスタンダードだ利益モデルであるブロックバスター利益モデルで大ヒット作品を作り上げ、利益を出していきた。
だが、映画作成コストが上がり続けたためプロフィットゾーンが徐々に動き始めたことに気づいたディズニーは、すぐに戦略を見直し、ビデオの販売に注力をし始めた。
ディズニーと言えば、自宅で家族で見る映画というイメージを持っている人が多いのはこのためかもしれない。

これだけでは飽きたらず、ディズニーはついにディズニーコンテンツ配信のためにテレビ会社(ABCキャピタルシティーズ)を買収してしまったのだ。
利益を刈り取るためでなく、さらにこのディズニーキャラクターという資産を有効に回転させて、もっと大きな利益をあとから利用するかを徹底的に考えているところにディズニーの強さの秘密がある。


0 件のコメント :

コメントを投稿

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...