2013/04/05

現状維持のための組織。作り上げるための組織。


組織には現状のビジネスを維持するため組織と作り上げるための組織がある。
分かりやすく、現状維持型組織と創造型組織としよう。

バックオフィスとフロントオフィス。
運用部門と企画部門。
営業部内でも営業部と営業企画部、というように、目標を達するための行動を実行する部隊と、目標値そのものを押し上げるための道筋やシナリオを考える部門がある。

この二つの組織はほとんどの場合水と油のような関係にあり、ビジネスに対する姿勢の違いが正反対とも言えるほど違うのだ。
二つの組織の間に広がる落とし穴は大きく、多くのことがこの落とし穴にはまって意思決定が遅れてビジネスが停滞するということが起こっている。


もちろん現状維持型組織と創造型組織、どちらの言い分も一定の正義がある。

現状維持型組織は企業を存続させるために、余計なリスクを負わず、今のビジネスで稼ぐことができている利益を守ることを至上命題としている。
創造型組織はいつだってビッグチャンスを求めているので、暴走すると会社が許容できないリスクを背負い込み、いざリスクが顕在化すると経営が傾くかもしれない。
そんなリスクを起こさせずに淡々と利益を稼ぎ、会社を支えているのが現状維持型組織だ。

縁の下の力持ちである現状維持型組織だが、行き過ぎると弊害がある。
現状維持型組織は創造型組織が持ち込む新しい風を嫌う。
新しいプロセスに変更しようという声が上がれば、ある部門では処理時間がこれまでより大幅に増加してしまうとか、変更によるエラーが増加するだとか、あらゆるリスクをまくし立てて変化を拒もうとする。
これでは新しいビジネスチャンスを獲得するのは難しい。
チャンスの女神には後ろ髪がないというのに。


一方、創造型組織はチャンスの女神の前髪を容赦なくわしづかみすることに長けている。
標準化とかドキュメント化というのは後回しにして、まずは案件を獲得することやいち早く新製品を市場でテストすることに情熱を燃やす。
意思決定は素早く行われ、決裁が下りるということは具体的な行動の開始を意味する。
翻って現状維持型組織では上申された案件が儀式的に一度二度差し戻されるのが常で、ようやく意思決定がなされてもノロノロとドキュメント化や検討会議のスケジュール調整が始まるばかりだ。

だが、創造型組織に手綱を嵌めずに放っておくと、収拾のつかない状況が待っている。
今走っているビジネスはまったくドキュメント化されず、何かを聞きたければ、まず誰がそれを知っているかを調べることからはじめなければならない。
引継ぎも口伝で行われるのが常だ。
もし創造型組織のメンバーが退職すれば、たちまちそこにブラックホールが発生する。

管理本部が内部監査に入れば、数々の問題が露呈し、管理本部長は気が気でなくてその日は眠ることができなくなるだろう。


現状維持型組織と創造型組織。
どちらの組織も企業になければ、成長も存続もできない。
互いの組織が手を取り合って、双方のパフォーマンスを最大化させるような関係であるべきだ。

ほとんどのサラリーマンは自分で道を選ぶことができない(選ぶことをしない?)だろうが、両者の違いを見極めて両方の行動様式を学ぶことが必要だ。
そして、自分と違う行動様式の同僚が何を考えてどうして自分と違う行動を取るのかにも理解を深めよう。
そうすれば、かき回すことばかり考えているガサツな連中にしっかりと定まったプロセスで仕事をさせるのも、標準化ばかり考えていて新しいことを嫌がる連中をビジネス拡大に協力させるのも、やりやすくなるだろう。

photo credit: digitalpimp. via photopin cc

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