2013/04/21

土地活用法に見るシンガポールの管理資本主義


シンガポールは徹底的に管理された社会だ。
人民行動党の一党独裁政治状態にあり、国の資本が入った企業が国内のあらゆる業界でナンバーワン企業となっている。
普通の国ではこんな超独裁国家がまともな国として成り立つはずがないのだが、優秀な完了を生み出す仕組み汚職が起きにくい構造になっているため、奇跡的に独裁政治が成り立っている稀有な国がシンガポールなのだ。

この特徴を表すように、土地の開発が徹底的に管理されている。
土地の利用用途は国が完全に決定権を持っており、購入した土地に好きな施設を立てられる日本とは違って(もちろん日本にもある程度の規制はあるが)どこにどんな施設が建てられるべきかは国が管理する。

これを体現しているのが超密集型の金融街や高級ホテル街だ。
ラッフルズ・プレイスの金融街は、これでもかというくらいに世界でも有名な銀行の看板をしょった超高層ビルが雨後の筍のように乱立している。
そしてエスプラネード駅とプロムナード駅の間にはマンダリンオリエンタルをはじめ、これまた超有名ホテルが乱立している。

マリーナ・ベイ・サンズから見ればその徹底した土地管理具合が一目瞭然だ。
これだけ管理された社会だからこそ、効率的なビジネスができる。
アジアからも欧米からもアクセスしやすいということも手伝って、各種コンベンションが開催しやすいようにビジネス街から違い場所にコンベンションホールとホテルが存在している(国土が狭いからというのもあるが)。
そして、マリーナ・ベイや川沿いのプロムナードの土地は完全に観光用に拠出されているので、うっとりするような華やかな光景がクラーク・キーやマリーナ・ベイで展開されている。
これだけ整備されていれば、それはビジネスでの利用価値も高いし、観光に来やすいものだ。

一般的に、管理社会は資本主義を阻害するものだと見られがちだが、
シンガポールは管理社会でも資本主義を徹底できることを表している。
上記にあげたような観光にもビジネスにも適した街づくりなんていうものは、自由資本主義を徹底すればするほど手に入りにくいものだ。

とは言うものの、東南アジアの周辺国でもシンガポール並みかそれ以上の勢いで成長してきている。
今までは経済発展というインセンティブのお陰で押されられていた管理社会への不満も徐々に出始めているという。
世界一優秀な完了を有するシンガポールがこの問題にどのように対処していくのかはとても興味深い。

願わくば、唯一の難点であるとんでもなくすごしにくい気候を何とかしてほしいものだ・・・


2 件のコメント :

  1. シンガポールで汚職がないのは官僚の給与が馬鹿高いから。汚職をしないために給与を高くしているの。そして国民は彼らに対して不満だらけ。でも言えないわけよ。国や官僚はお金を持っているけど、福祉がない。つまり、職を失う=死を意味するのよ。シンガポールを語るなら、実情を知らないとね。

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  2. コメントありがとうございます。
    仰るとおり、シンガポールでは官僚に一億円近い給与を支払うことで汚職を起こさせない仕組みを取っていますね。
    シンガポールという国と環境であるからこそできる方法ですが、議論を呼ぶような施策を断固として行うことができる点が素晴らしいと思っています。
    同じ方法が日本で採用されるべきかといえば、国も環境も違いすぎるのでそうはいかないでしょうが。

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