2013/04/26

途上国と労働生産性


今回東南アジア諸国を旅していて気づいたのは、発展途上の段階にある国ほど労働生産性が低いということだ。
労働生産性を高めるための仕組みが不足しているということも理由の一つにあげられるだろうが、人々が労働生産性を追求していないことも原因の一つではないだろうか。

今回訪問したシンガポール、カンボジア、マレーシアのなかで最も発展が遅れているカンボジアではホテルやレストランで働いている人員にどう見ても余剰が多く、これだけ余分に人がいて潰れないものかと余計な心配をしてしまった。
また、彼らの活動を見ていると、付加価値を生み出している稼働時間が短く、恐らく50%に満たないレベルなのではないかという状況であった。

しかし、よくよく考えて見れば労働者の給与と比べれば観光客向けのレストランやホテルは相対的に高価で、多少人員がだぶついていても十分に利益をあげられるのだろう。
例えば、カンボジア人の平均所得が2年前のデータで年間$830なので、いまでは$1000程度、つまり月額$80ほどになるだろう。
日給で言えば、$4弱程度だ。

それに対し、観光客が普通に飲み食いすると1食$7〜10、ホテルの宿泊費は一人一泊$50程度だ、
日本人の感覚で言えば、観光客は1食3万〜4万円、ホテルに一泊20万ほど払っていることになる。
それだけ労働者の単価と顧客の支払額に差があれば、十分成り立つということなのだろう。

カンボジア人たちは仕事の合間によく昼寝をしているし、とても人懐っこくて観光客に気軽に話しかけてくる。
気さくで明るくて、私としてはとても好きな人々だった。
彼らをこのような途上国特有の明るくてあっけらかんとした正確にとどめているのは、こうした労働生産性を求めないゆとりのある労働環境に一つの理由があるのではないだろうか。
彼らを見ていると、多少生活は不便な面もあるのかもしれないが、果たして彼らと自分たちを比較してどちらが人間的に満たされた生活をしているのか考えてしまうのだ。

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