2013/04/26

中国コミュニティを参考にできない日本

チャイナタウンの送金窓口

シンガポールのチャイナタウンには沢山の海外送金専用の銀行窓口がある。
物価水準も所得水準も高いシンガポールは、中国人にとって格好の出稼ぎ先であることを表している。

特に移民がまず最初に働く場所として多いのが飲食店だが、実際にチャイナタウンの飲食店に行くと英語が喋れない中国人がとても多いのだ。
なので私のような中国語の喋れない観光客が来ると結構困ったりする。


このようなチャイナタウンの光景は、私が行ったことのあるどの国にもある姿だ。
そしてこのチャイナタウンの存在は、世界中で華僑が成功するための下地となっている。


前述のとおり、チャイナタウンに住んでいる中国からの移民は現地の言葉を喋れない人が多い。
チャイナタウンはそれだけ強力で包括的なコミュニティなのだ。
包括的と言ったのは、そこだけで生活を完結できるくらい、このコミュニティが完成し成熟しているという意味だ。
他の国のチャイナタウンに行ってみても、中国語しか喋れない人が結構おり、どの国においても中国移民にとって居心地の良い受け入れ先になっていることがわかる。


シンガポールの歴史を見ても、中国からの移民が現地でビジネスを成功させると現地チャイニーズコミュニティの会長になって、中国からの移民の受け入れの世話をするという仕組みができている。
有名どころで言えばタイガーバームの胡兄弟もそうだし、シンガポールの中国コミュニティに貢献したタン・カーキーもそうだ。
中国コミュニティではさらに出身地ごとに細分化されて「バン」というコミュニティを形成し、出身地からの移民者を世話する仕組みができている。
これがどの国でも行われているものだから、中国系の実業家は世界中の至るところに存在するのだ。


単一民族国家である日本からすると、他所の国に勝手に「ミニ中国」を作るのってどうよ、と思う向きもあるかもしれない。
だがそのお陰で世界中で華僑が実業家として活躍しているという事実を鑑み、日本人にも学ぶことがあるのではないだろうか。
日本人が海外に出ようとすると、こうしたコミュニティの後押しがなければ人脈もなく、自分の腕一つでやって行かなければならない。

わざわざ海外に出ずとも国内だけで殆どの人が満足に生きていけるくらい日本が成熟していることは喜ぶべきことだが、シュリンクする国内で斜陽のもとで粛々と日々生活するだけでいいのだろうか。
海外へ飛び出したいという日本人の若者を受け入れる仕組みがもっとあればいいのにと思わずにいられない。

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