2013/04/05

内部コストならOK、外部コストはNGという風潮


ある程度の規模を持つ企業で働いていると、内部コストならOK、外部コストはNGという判断によく出くわす。
どういうことかというと、今のチームメンバーで抱えきれない工数が発生すると外部委託や新たに派遣社員を受け入れるのはNGで、内部の人員でまかなうならOKという決定が、精査なしにどんどん下されている気がするのだ。
外部に委託するとキャッシュアウトしてしまう。
しかし、内部の人員でまかなうならサンクコストの有効活用になるのでキャッシュフローに有効だ、というわけだ。

一見キャッシュアウトするお金を減らすことはキャッシュフロー改善につながるので良いことに思えるかもしれない。
だが、あまりにキャッシュアウトするお金を気にしすぎて何でも今いる人、今あるもので済ませようとすると、数年というスパンの中で問題を引き起こすことになるだろう。


外部キャッシュアウトを嫌いすぎると、まず労働生産性の低下を招くことになる。
エクストラな作業があっても外部委託をしないということは、今いる人員でそのエクストラな作業をやりくりすることになる。
本当にサンクコストが発生しているのならばいいが、既に一人分の仕事をしている人に新たな作業を振り分ければその人が残業してでもこなすしかない。
そうなれば、疲労やかけられる時間の減少により元々持っていた仕事の質が低下せざるを得ない。

例えば、あなたがセールス担当だったとして、これまで営業部の事務を全て受け持ってくれていた営業事務の人が辞めてしまったとする。
業績が芳しくないからと人員を補充するのをやめて、営業社員に事務をさせるようにしたらどうなってしまうだろうか。
恐らくどうしても期限までに済ませなければならない事務仕事に忙殺され、顧客フォローが蔑ろになっていくだろう。
すると、短いスパンでは問題は顕在化しないかもしれないが、時間が経てば顧客フォローの不足と新規開拓の不足が具現化し、重要な顧客基盤を失ってしまうかもしれない。

このように何とか内部コストで丸く収めようとすると、顧客開拓やマーケティングという重要な活動がおろそかになってしまうだろう。
どうしても押し付けなければならない作業は大抵重要でないけれど緊急な仕事だ。
だから優先して取り組まざるを得ないが、何も生み出さない。


想定されたキャッシュ・フローの中で収まるのであれば、外部コストはドンドンOKを出すべきだ。
それが企業の長期的な失速を防ぐ一つの処方箋になるはずだ。

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