2013/05/19

利益モデル14. ローカルリーダーシップ利益モデル その1


スライウォツキー利益モデルの14番目は「ローカルリーダーシップ利益モデル」だ。
このモデルは、全国規模でシェアが高いチェーンであってもローカルでの経済性を獲得しなければ利益を上げられないことを教えてくれる。
全国展開を目論んでいる企業が、いくら全国シェアを伸ばしても利益があがらない罠を避けるために留意すべき利益モデルだろう。

コンテンツ
  • ローカルリーダーシップ利益モデルとは
  • ローカルリーダーシップ利益モデルの実例
ローカルリーダーシップ利益モデルとは
生活に密着したいくつかの業態、例えばスーパーやホームセンターのような小売店の利益はローカルでの経済性がモノを言う。

まず第一に原価の低減があげられるだろう。
小売店と取引するメーカー、問屋、サービスの納入業者は全国規模のベンダーだけでなく、その地域もしくは都市単位でのローカル企業も少なくない。
こうしたベンダーにとっては相手が全国でどれだけシェアを持っているかではなく、地域または都市でどれだけ店舗数が多く、取引量が見込めるかが値引きのポイントになる。
ローカル企業のとってはローカルでシェアの高い企業ほど値引きがしやすい。

次に地域の人々のマインドシェアを占めることによる経費の削減だ。
まず、ローカルで強いチェーンはその地域の人々のマインドシェアを握ることができる。
例えば、コンビニと聞けば北海道ではセイコーマート、関東ではセブンイレブン、関西ではローソンと答える人が多いだろう。

店舗を特定のエリアに集中することで、その店舗の看板や店名を目にすることが多くなる。
顧客の目に触れる回数が増えれば増えるほど、マインドシェアが高まる。
スーパーやコンビニのような商圏が狭く地域性が高い業態であればあるほどこの傾向は強いだろう。

これは、ある範囲の地域に1店舗しかない企業が同じ地域に100店舗持つ企業と同じ認知度を得ようとするには膨大な宣伝広告費に投資しなければいけないという事を意味している。
1店舗を持つのが全国の有名チェーンであったとしても、宣伝広告費は高くつくことだろう。
無論この認知度の差は宣伝広告費だけでなく客足に影響し、売上ひいては利益に大きな差をつけることになる。

経費の削減は宣伝広告費にとどまらない。
ある狭い地域に店舗数が集中していれば、店舗が分散している企業よりも物流コストを下げることができる。
また、小売店にパート・アルバイトの募集・採用はつきものだが、知名度があることによって応募者を集めやすいという利点がある。


説明してきたような原価と経費の削減効果は数%程度のものだろうが、利益率が10%を割ることが少なくない小売業界では経営安定性に与えるインパクトは少なくない。


次回は実例をいくつか見てみよう。


関連エントリー:
2013/5/21 「利益モデル14. ローカルリーダーシップ利益モデル その2」
2013/3/16 「エイドリアン・スライウォツキーのプロフィット・ゾーン経営」
2012/10/21 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 1
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 2
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 3


 


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