2013/05/28

利益モデル17. 景気循環利益モデル


スライウォツキーの利益モデル17番目は「景気循環利益モデル」だ。
景気循環利益、と聞いてもいまいちピンとこないと思う。
このモデルは、景気循環の影響を強く受ける企業、例えば鉄鋼業や建設業、自動車や化学工業のような業界でなぜ一部のナンバーワン企業は利益を確保し続けることができるのかを説明しているモデルだ。

2つのコントロールポイント
景気循環利益モデルで利益を出している企業は、2つのコントロールポイントのどちらか、もしくは両方を上手く制御することで利益を得ている。
その2つのコントロールポイントとは、コストと価格だ。

コストコントロールによる利益
好景気のときに競合他社よりも大きな利益を得て、不景気のときに他社が赤字でも自社は損益分岐点を超えるにはどうすれば良いだろうか。
答えはシンプル。他社よりもコストが低ければ良い。
同じ価格の商品を作るのでもコストが安ければ利益が大きい。

好景気で増産増産という流れの時でも製品1ユニットあたりのコストの増加を抑え、不景気には速やかに人員削減などでコストを引き締めることができれば利益を確保することができる。
新技術の登場などでよほど業界自体が壊滅的な状態でない限り、一番コストを切り詰めることができる企業が利益を出せないはずがない。
このコストコントロールにより景気循環利益モデルで利益を上げている好例はトヨタだ。

価格コントロールによる利益
価格をコントロールすることで利益を確保しようという試みは、日本人にはあまり馴染みのない考え方かも知れない。
好景気時には他社に先駆けて価格を上昇させて競合他社よりも高い利益を確保し、景気が下り始めるといち早く価格を下げて販売量を増やしてこれまたやはり競合他社よりも高い利益を確保する。

取り扱っている製品が差別化しにくいものであればあるほど、価格コントロールによる微妙な利益の蓄積が競合他社との大きな差になる。
スライウォツキー博士いわく、ダウ・ケミカル社が価格コントロールにより利益を確保することに秀でているそうだ。


関連エントリー:
2013/3/16 「エイドリアン・スライウォツキーのプロフィット・ゾーン経営」
2012/10/21 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 1
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 2
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 3


 



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