2013/06/01

利益モデル18. 販売後利益モデル


スライウォツキー18番目の利益モデルは「販売後利益モデル」だ。
ようやく18番目。スライウォツキーの利益モデルは23あるので、あと残り6つだ(長い・・・)。
さっそく販売後利益モデルについて解説してみよう。

コンテンツ

  • 販売後利益モデルとは
  • 販売後利益を逃す理由

販売後利益モデルとは

販売後利益モデルはその名の通りまず初めにプロダクトもしくはサービスの販売があり、その後に続くメンテナンスや消耗品の交換、アフターフォローなどで利益を得るビジネスモデルだ。

私が趣味としているバイクで例えてみよう。
バイクを購入すると、その後度々オイル交換やプラグの交換、2年に一度の車検に伴うメンテンナンス、他にもドレスアップのためのパーツ交換や性能アップのためのマフラー交換に大枚をはたく。
初めに販売されたバイクだけでなく、こうしたアフターメンテンナンスやアップグレードパーツ販売で利益を得るのが販売後利益モデルだ。

これだけ聞くとインストールベース利益モデルと変わらないように聞こえるかもしれない。

参考:

しかし、インストールベース利益モデルはある土台となる商品の機能を発揮するのに必要な消耗品を対象とするのに対し、販売後利益モデルはもっと広範に及ぶビジネスチャンスを対象としている。
例えばPCをベースとする商品と捉えた場合、インストールベース利益のお手本に従えば販売したPCメーカーが5年間の有償メンテナンスをアップセルすることがインストールベース利益の獲得になる。
販売後利益モデルの場合、ひとたびPCを買った個人はメモリや外付けHDD、CD-Rやキーボードカバーなど、あらゆる周辺機器がアップセルの対象になる。

販売後利益モデルの場合、必ずしもビジネスチャンスがあるのは土台となる商品を販売した企業だけではない。
メモリや外付けHDDをPC購入者におすすめするのはPCメーカーや販売店である必要はない。


販売後利益を逃す理由

メーカーは土台となる主力プロダクトを販売することには腐心するが、メンテナンスやアップグレードパーツの販売には主力プロダクトほど力を入れていないことが往々にしてある。
一般的、主力プロダクトは資本集約的で競合も多くギリギリまで利益を削らなければならないのに対し、販売後のサービスやパーツは顧客に選択肢は少なく利益が得やすいにもかかわらずだ。

その理由は主に二つだ。
一つは、販売後利益を得るためのビジネスモデルは本業のビジネスモデルと全く異なることにある、もうひとつは販売後利益を追求するための組織が本業とは別に必要だということだ。

産業機械のようなプロダクトを製造販売するビジネスモデルとそれをメンテンナスするビジネスモデルは本質的に全く異なる。
前者は大きな投資を必要とする資本集約型ビジネスであるのに対し、後者はコストがほぼ全て人件費である労働集約型のビジネスだ。
本業に傾倒した企業であればあるほど、メンテナンスビジネスに割く投資も労力もおざなりになってしまう。
そもそもメンテンナンスが大きな利益を生み出す可能性に全く目を向けていないかもしれない。

メンテンナンスを収益源として目指そうというのであれば、メンテナンス部門をしっかり組織化し、優秀なエグゼクティブを置かなければならない。
だが、多くの製造販売メーカーにとってメンテナンス部門はただのコストセンターであり、顧客から求められるギリギリの品質を満たす範囲で最低限のコストで運営できればそれでいいと考えている。

製造販売メーカーが販売後利益モデルを得るためには、いままでコストセンターとされて日陰者扱いだったメンテナンス部門に資本と優秀な人材を投資しなければならない。
そうしなければ、別の第三者にその利益を奪われてしまう可能性を秘めているのが販売後利益なのだ。


関連エントリー:
2013/3/16 「エイドリアン・スライウォツキーのプロフィット・ゾーン経営」
2012/10/21 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 1
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 2
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 3


 




photo credit: Ross Mayfield via photopin cc

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