2013/06/05

利益モデル19. 新製品利益モデル



スライウォツキーの利益モデル19番目は「新製品利益モデル」だ。
このモデルでは、商品のライフサイクルの中でプロフィットゾーンがいつ生まれ、最大化し、消えていくのかを理解することが求められる。
そうすれば、プロフィットゾーンではなくなってしまった商品に投資しつづけるという間違いを犯さずにすみ、利益を守ることができるからだ。

新製品利益モデルとは

ある商品が世に出され、時間の推移とともに販売量がどう変化するだろうか。
例外商品はいくらでもあるだろうが、基本的にはトップ画像のようなS字カーブを描く。

では、利益と時間の推移の関係を表す曲線はどうなるだろうか。
これまた例外商品はいくらでもあるだろうが、下図のようなパラボラ曲線になるのだ。



なぜ販売量はS字カーブにも関わらず利益カーブはパラボラ曲線になってしまうのだろうか?
答えは簡単。
あまり類似製品が存在しない新しい製品を市場へ投入すると、価格設定の自由度が高いため利益率は高いが販売量は少ないから利益の絶対額は少ない。
しかし、時間とともに市場に商品が浸透してくるとどんどん利益の絶対額が増えてくる。
頂点に近くなると、ある程度競合製品が出てくるもののマーケットでの認知度が高まり販売量が増えるため、ゴールドラッシュと言えるくらい大きな利益を生む製品になる。

しかし、頂点を超える頃になると金の匂いに釣られてきた後期参入者がぞくぞくとマーケットに雪崩れ込む。
すると、マーケットには競合製品が溢れ価格破壊が起こり、全体としての販売量が増えても総利益額は漸減していくことになる。
プロフィットゾーンはもはや破壊され、一部の上位ベンダーのみが若干の利益を上げつつも、大半のベンダーは赤字続きで撤退を余儀なくされる。


いち製品のライフサイクルと利益曲線から学べることは、常にマーケットをモニターし、プロダクトのライフサイクルが頂点に達する頃には自社は撤退の準備と次のプロダクトの市場投入に投資を切り替えるべきだということだ。
言うは易し行うは難しだが、事業戦略を担う人間はこの利益曲線を理解し、適切なタイミングで市場に参入し、撤退しなければならない。

説明してきたように、新製品利益モデルはプロフィットゾーンを探してそこに浸かるためにではなく、トレンドによってプロフィットゾーンではなくなってしまう事態を早く察知して新しい製品に投資をシフトすべきタイミングを教えてくれるものなのだ。


関連エントリー:
2013/3/16 「エイドリアン・スライウォツキーのプロフィット・ゾーン経営」
2012/10/21 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 1
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 2
2012/10/22 「プロフィット・ゾーン経営戦略」ノート 3


 


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