2013/06/30

海外企業との交渉 コツとタブー 2



前回に引き続き、海外企業のパートナー、または顧客と交渉する上でのコツやタブーをお伝えしたい。

参考エントリー:
2013/6/30 海外企業との交渉 コツとタブー 1
2013/7/1 海外企業との交渉 コツとタブー 3

一応先に断っておくと、私の数少ない経験則から成り立っている情報にすぎないので、誤っていたり偏っている可能性があることを十分にご留意いただきたい。

さて、前回のエントリーでは開始交渉前に下調べや社内で調整しておくべきことについて触れた。
交渉は事前準備で決まると言われることもあるくらい、交渉前の準備が重要だ。
今回はさらに具体的な交渉前の下準備について解説してみよう。

■交渉開始前(続き)■

・関係者の意見をまとめ、方向性を決めておく

一番重要だと言っても過言ではない事前準備は、確実に関係者間の意見をまとめて方向性を決めておくことだ。
残念ながら、これができていない日本企業は非常に多いという印象がある。

社内のコンセンサスがとれていない状態で交渉へ望むと、交渉で得られた材料を持ち帰ると社内で議論が紛糾し、いろいろ混ぜ返した結果前回までとは全く異なった結論に到達することがありがちだ。
次の交渉のテーブルについたとき、交渉相手にとっては「どうしてそんな話になったの?」と狼狽せざるを得ないような要求をすることになる。

この問題は、日本企業では交渉窓口の人間に与えられている権限が非常に小さいことと、自部門の意見が反映されることを重視されるセクショナリズムに端を発している。
だからこのような状態にならないよう、関係者間の意見は十分に事前に協議し、自社のスタンスをまとめておく必要がある。
意見をまとめるだけでなく、交渉相手の出方によっては対応をどう変えるか、予めシナリオ分析をしておき各シナリオでの対応も予め決めておくと良いだろう。
もっと良いのは、可能ならば交渉窓口の担当者、または窓口チームに一定の方向性から外れない限りは全権限を委任してもらうことだ。

・引き継ぎならば情報は洗いざらい出してもらう

もしあなたが社内で数少ないバイリンガルならば、仕掛中だった海外パートナーとの交渉に突然駆り出されるかもしれない。
その時に重要なのは、これまでの交渉の経緯や社内での議論の内容を洗いざらい出してもらうことだ。

これまでの経緯を徹底的に洗い出して頭に叩きこんでおかないと、飛躍した要求や以前に要求して却下されたような要求を繰り返してしまうかもしれない。
交渉相手を狼狽させたりサプライズになるようなことは、テクニックとして使うのではない限り避けたほうがよい。


これまでの経緯の把握が不十分な場合も、前項の社内調整が不十分な場合もそうだが、問題は相手への要求が二転三転してしまったり、支離滅裂になってしまうことだ。
なぜこうした対応がまずいのか少し考えてみよう。

まず、とても単純な話だが、話が二転三転してしまうような交渉相手は信頼できない。
窓口担当者が相手から不信に思われてしまえば、あらゆる交渉に対して不信から入られてしまい、交渉を進めるのが困難になる。

海外企業の交渉窓口担当者は一定の決定権を与えられている人である可能性が高く、関係者間の意見調整で苦労していて何の決定権も持たない日本側担当者の苦労など知る由もない。
だから、窓口担当者のいうことが二転三転しているならば、裏で社内の意見調整で苦労しているという事情は酌量されず、その人間が頭が悪いか信頼できないという評価になってしまう。

もう一つの問題点は、時間切れで交渉が打ち切られる危険性だ。
日本側が社内の調整に時間がかかっていると、交渉相手が業を煮やし交渉をやめるかもしれない。
特にスピードをパートナー選定の重要な条件とする顧客や、リソースに余裕が無いスタートアップベンチャー企業のパートナーが相手のときは留意すべきポイントだ。



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