2013/06/11

利益モデル21. 経験曲線利益モデル

スライウォツキー21番目の利益モデルは「経験曲線利益モデル」だ。
経験曲線利益モデルとは、その名の通りある製品の製造に携わる時間が長くなると、生産するのにかかる時間が減って利益が増えるという利益モデルだ。

経験曲線利益モデルとは

上でも説明したが、経験曲線利益モデルとは製品1ユニットあたりの製造にかかる人件費が減ることで製品1ユニットあたりのコストが減少し、利益率がアップするという利益モデルだ。
ある人材が工場に雇用され、初めは1時間に1ユニットしか製造できなかったものの、経験値が貯まることによって行動が最適化され1時間に1.2ユニット製造できるようになったとする。
すると、製造コストに占める人件費は17%減少することになる。



上記財務省の資料によると、直近の2011年で売上高人件費率は14%を占めているそうだ。
面白いことに、製造業・非製造業の数字がほぼ同じ値に集約してきている。
売上高人件費率が14%の企業が17%人件費を圧縮できるということは、2.4%最終利益率が高まるということだ。
かなり経営へのインパクトが大きいといえるだろう。

最終利益を底上げするだけでなく、圧縮した人件費を教育プログラムへ再投資してさらに習熟度を上げるペースを高めたり、時間あたりの生産数などをKPIにおいたインセンティブ制度を導入することで更なるパフォーマンスを引き出すこともできるだろう。

相対的シェア利益モデルとの違い

相対的シェア利益モデルと経験曲線利益モデルはある意味類似している。
どちらもコスト効率を高めることで利益を上げるという意味で同じなのだ。

しかし、相対的シェア利益モデルでは規模を追うことで利益を増やすというのが基本的な立場であるのに対し、経験曲線利益モデルでは必ずしも規模が必要なわけではない。
どの企業でも20%生産性を改善すればどの企業も等しく2.4%利益が改善する。
絶対額ではもちろん規模が大きいほどレバレッジが効く。

どの企業でも経験曲線利益モデルを狙えるという意味で、門戸が広い利益モデルと言えるだろう。
反対に言うと経験曲線(もっと正しく言うと社員の生産性)を意識しない企業はないのだから、どの企業もある程度手をかけている利益モデルでもあるだろう。

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