2013/06/11

利益モデル22. 低コスト・ビジネス・デザイン利益モデル


スライウォツキー利益モデルの22番目は低コスト・ビジネス・デザイン利益モデルだ。
この利益モデルでは業界の既存ビジネスモデルにまったくコスト構造が異なるビジネスモデルをぶつけ、マーケットから顧客を奪う戦略だ。
いわゆる破壊的イノベーションとも呼ばれるものだ。

低コストビジネスデザイン利益とは

低コストビジネスデザイン利益を獲得するためにはどれだけ低価格であるべきだろうか。
その基準は業界や製品ごとに異なってくるだろう。
だが、少なくとも既存顧客が大きく反応する価格差であり、それだけ低価格であっても企業が儲けられるほど生産コストが大幅に下がっていなければいけない。
それだけのコストダウンを図るには、基本的にはビジネスモデルあるいは生産バリューチェーンに大きな変更が必要不可欠となる。

例えば、何らかのコンシューマープロダクツを生産しているメーカーが賃金格差を利用して海外に工場を建設してコストダウンを図るのはまさに低コストビジネスデザイン利益の好例だ。
いくら国内工場でコストを合理化して数%の製造原価を削ったとしても、人件費や運営費が数分の1で済む海外に工場をシフトさせた企業には敵わない。
さらに、機械化で人件費をさらに圧縮した企業には人力で生産している企業にはコスト競争力で敵わない(もちろん例外もあるが)。


価格破壊か別セグメントか

低コストが別セグメントにすぎない場合もある。
低価格で業界参入したとしても、それが既存顧客を奪うことにはならず、低価格の別セグメントを生み出すかもしれない。

コストイノベーションを起こした新しいビジネスモデルは必ずしも完全に既存企業を駆逐する訳ではない。
航空業界にLCCが誕生して既にかなりの年月が経過しているが、既存の航空会社は一部統廃合などはあってもしっかりと生き残っている。

航空チケットの価格が全く違ったとしても、顧客にはそれぞれ異なるニーズがありコストだけで選択するわけではないので、既存の航空会社とLCCは共存できている。
逆に、コストイノベーション企業と既存企業が同じバリュープロポジションを持っているのであれば、顧客にとってはブランド価値以外に既存企業を選択する理由がなくなり、顧客シフトが進むだろう。


低コスト・低価格というのは基本的なバリューでありながら、やはり重要なバリューであり競争力の源泉であることを改めて認識しよう。

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