2013/06/15

企画機能は企業に残るのか?


アウトソーシング。
ここ最近は少し下火になってきた言葉かもしれないが、逆に言うとそれだけエンタープライズの中で定着してきた概念だ。
企業のアウトソーシングへの意欲は伸び続ける一方なのは、下記のITアウトソーシングマーケットの右肩上がり棒グラフから明らかだ。



トーマス・フリードマンが「フラット化する世界」を出版し、多くの人が欧米や日本などの先進国企業の業務がどんどん第三国にアウトソースされていくことが予測していた。
しかしてその予測は事実のものとなり、特に欧米ではヘルプデスクやサポートセンター、人事労務管理はインドや東南アジアへアウトソースが進んでいる。
労働集約的な業務は否応なしにコストの安い世界へ輸出されていく。
まさに水は低きへ流れるだ。




このまま進めば企業から大半の業務がニアショアを含めアウトソーサーへ流れるというのが多くのビジネスリーダーたちのアウトルックだった。
その究極進化系は、企画機能と意思決定機能だけが企業に残るという考えを持つ人も多かった。
私が尊敬するビジネスパーソンもそうだったし、私自身もそうなると考えている。

だが、最近ではその企画機能ですらアウトソーシングされつつある傾向にあるようだ。


その一例として、伊藤忠ファッションシステムという企業の「ifs未来研究所」はそんな企画業務アウトソーシングの可能性を示唆している。

日経MJ 2013/6/12 p.6―――――――――
伊藤忠ファッションシステム(東京・渋谷)が設立した、企業のブランド戦略などを支援する新組織「ifs未来研究所」が話題を集めている。ファッションや建築など7人のクリエーターを中核としたチームが中心となり、消費者の視点にたって完成を重視した商品開発を支援する。 (中略) 「企業の大小を問わず、多くの経営者から商品開発の余裕が無くなってきたという声を聞く。 (中略) 未来研の幅広い分野のプロが企業を支援することでトップと現場をつなぎ、組織を束ねる横串の存在になりたい」
――――――――――――――――――

ファッション業界について私はよく知らない。
製造小売(SAP)というイノベーションが生まれ、製造原価を下げるためにもマーケットを広げるためにも新興国の開拓に待ったなしという、課題の多い業界であることは理解している。
それ故に全業界のなかでもグローバル化が進んでいる業界といえる。

だが、企業のリソースがこれらの課題解決のために割かれ、新製品開発という企画に回らないのはなんとも本末転倒だと思ってしまう。
その企業がその企業たるアイデンティティはその企業のブランド、ひいては一つひとつの製品だろう。

だからこそ企画機能はどれだけ業務がアウトソーシングされても企業に残ると思っていたのだが、現実の企業の要請は違うのかもしれない。

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