2013/07/12

プロジェクトマネジメント101 その3


全三回にわたって解説してきたプロジェクトマネジメントのプランニングフェーズ。
最後の第三回は、プロジェクト計画の二つのフェーズ、タスクの洗い出しとガントチャート化を解説する。



2-1 タスクの洗い出し

プロジェクト計画二つのフェーズのうちの一つ、タスクの洗い出しを説明しよう。

タスクの洗い出しを開始する前に、まず前提としてプロジェクト定義の段階で目的と目標を正しく定めていることが大前提になる。
プロジェクトのゴールである目標が間違っていれば、その目標からブレイクダウンしたタスクをいくら一所懸命に実行しても辿り着く先は間違った目的地になるだろう。

正しく目標を設定したら、その目標から出発して最も粒感の大きいアウトプット(中途目標)でMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)に分解する。
目標をブレイクダウンした一番最初の粒の大きいレベルは「Work Package」と呼ばれる。


分かりにくいので一つ例をあげよう。
例えば自宅の引越しというプロジェクトを考えると、目標はいついつまでに全ての荷物を新居に移動させ、再配置が完了している状態と定義できるだろう。
このプロジェクトにおけるWork Packageは、「引越し業者の選定」「全ての荷物の梱包」「荷物の運び出しと輸送」「荷物の搬入と再配置」といったところだろう。

この例では、切り口は時系列だ。
切り口は時系列にかぎらず「5W1H」であったり、「部門」であったり、「プロセス」や「地域」であったりする。
こうした切り口の選択はプロジェクトによって最適なものが異なるのだが、この選定は経験を積んで慣れないとなかなか難しいものだ。


Work Packageを分類したら、Work Packageを目標としてそれを達成するために必要な作業を全て細かく洗い出す。
この時どれだけ精緻にタスクを洗い出すことができるかがポイントで、ここで大きなヌケモレが出てしまうと、後から大幅なスケジュール変更が必要になってしまう。
この1つひとつのタスクは「Activity」と呼ばれる。

一度Work PackageのActivityを一式洗いだしたら、時系列に並べたActivityを逆に遡ってみたときに違和感がないかどうかで確認するとヌケモレが出にくくなる。

2-2 タスクをガントチャートに

タスク(=Activity)をすべて洗い出したら、最後にタスクをガントチャートに落とし込む作業を行う。

まずは工数見積だ。
タスクをリスト化した表にそれぞれのタスクの予想工数を入力していく。
タスクの粒感によっては分単位や時間単位の工数見積をすることもあるかもしれないが、通常ビジネスでは人日単位での見積になるだろう。
やったことのないタスクの工数をどうやって見積のか、というのは永遠の命題とも言える疑問がここで湧き上がるのだが、ある程度リーズナブルな数字でエイヤーでやるしかない。

次に、依存関係を洗い出す。
Work Package内のActivityの依存関係は比較的分かりやすいが、Work Package間の依存関係は注意して確認する必要がある。
Work Package間の依存関係を見逃すと、後からスケジュールが大幅に遅延する事態になり兼ねないのでよく注意しよう。

最後に、依存関係に注意しながらガントチャートにタスクを並べる。
コツとしては、依存関係にないタスクはどんどん並列処理していくことだ。
全体のプロジェクト期間を短縮することができるし、タスクが遅延した場合のリカバリーの余裕も出てくる。

また、クリティカルパスを把握しておくことも重要だ。
クリティカルパスとは、同時に進行している依存関係で繋がった一式のタスク群の中で、もっとも時間がかかる一式のタスクのことを指す。
クリティカルパスの中のタスクが遅延すればプロジェクト全体の遅延に繋がるが、クリティカルパスでないタスクの遅延はクリティカルパスの工数を超えない限り、プロジェクトのスケジュールには影響を及ぼさない。
これを逆手に取って、クリティカルパスでないタスクを新人の人材育成などに活用することもできるだろう。

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