2013/07/02

海外企業との交渉 コツとタブー 3




既に2つのエントリーで書いてきた海外企業のパートナーや顧客と交渉を円滑に進める方法。
前回と前々回の2エントリーでは交渉前の事前準備について書いてきた。

関連エントリー
2013/6/30 海外企業との交渉 コツとタブー 1
2013/6/30 海外企業との交渉 コツとタブー 2  

今回3エントリー目では、交渉中の段階にありがちな問題を取り上げて行きたい。

■交渉の場でありがちな問題■

・出方を間違わない

これは海外企業が相手である場合に限らないことだが、自社が立場や規模として上だからと言って相手を侮って高圧的に出たりするのは倫理的にも実質的にも間違った行動だ。

海外とのタフな交渉は相手になめられないようにしなければならない、といったような変な気合の入り方をして高圧的な態度になってしまうかもしれない。
だが、第一印象を悪くしてしまえば、その後の交渉は困難になる。

一度窓口担当者の信頼を落としてしまえば、その信頼を回復するのに時間がかかる。
ただでさえ海外とのやり取りは時差の関係で時間がかかりがちなのに、このようなつまらないことで時間を取られてしまうとプロジェクト全体の遅延につながりかねない。

相手がベンチャーであれ、立場的に弱い相手であれ、礼儀をもって接しないと悪い結果が待っているだろう。
だが、いつでも毅然とした態度が重要であることも忘れてはいけない。


・解釈の違いで議論が停滞する

これも基本的なことだが、解釈の余地のある言葉は常に定義しておくべきだ。
特に、交渉の内容に関わる重要な語句は単語表のようなものを作って定義を共有すると良いだろう。
単純な解釈の違いで交渉がギクシャクすることもあるが、相手がこの解釈の違いに便乗して良い条件を引き出そうとする場合もあるから注意しなければならない。

私自身、契約書に書かれている文言の解釈がパートナー企業と自社の間で全く食い違い、とても大きな問題になったことがある。
当然互いに都合の良い方向へ解釈を引き込みたいのだが、どちらかの解釈をサポートするエビデンスは全く残されておらず、泥沼の交渉で互いに消耗して無駄な時間とエネルギーを使ってしまった。

この問題の難しいところは、その時点では解釈に余地はないだろうと思っていた言葉が後になってから争点になり得ることだ。
こうした事態は事前にできるだけ注意して言葉を定義し、可能性を減らすしか無いのだが、いざ相手との言葉の解釈に疑念が発生したらできるだけすぐに解釈を示し合わせることが不可欠だ。


・敵は味方にいることも

前回と前々回のエントリーで書いた事前準備編とも重なるのだが、敵は必ずしも相手だけではなく社内にいるかもしれない、ということは覚えておこう。
もちろん普通は社内の人があなたの交渉を失敗させようと悪意を持っている可能性は低い。
だが、結果的にあなたの交渉が味方に邪魔されていることが少なくない。

例えば、相手とある程度妥協点を見つけてそこを目指していたのに、あなたがボスとしっかり交渉の進捗と流れを共有していなかったがために、突然ボスが原理原則を振りかざしてこれまでの交渉が水泡に帰してしまうことがある。
これは、必ずしもボスが悪いとはいえず、ボスマネージメントを上手くできていない担当者も原因のひとつだ。

他にも、交渉が難しい局面を迎えて相手もいろいろ仕掛けてきた時に、交渉相手の仕掛けに身内が感情的になって変な強硬論を持ち出してきたりすると厄介だ。
あなたは落とし所を見つけて難しい局面をコントロールしようとしているのに、社内で強硬論が台頭してくると窓口担当者としては迷惑としか言い様がない。
無論、妥協点へ落としこんででも契約をまとめるのは必ずしも正しい訳ではないので、原理原則論や強硬論にも耳を傾ける必要はあるだろう。

だが、常に窓口担当者は的にも味方にも躍らされることが内容、中立を維持して感情的にならないことが必要不可欠な資質だ。



関連エントリー
2013/6/30 海外企業との交渉 コツとタブー 1
2013/6/30 海外企業との交渉 コツとタブー 2




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