2013/07/25

遅れる日本のグローバル化

世間ではグローバル化を急げ急げとは言われているけれど、企業や個人レベルで日本のグローバル化の遅れに危機感を感じている人はとても少ない。
無論、グローバル化は善で、ガラパゴス化は悪だと二元論で断ずるのは正しくない。
だが、少なくとも営利企業として、あるいは営利企業の一員として社会に関わっていくのであれば、グローバル化は避けられないことは誰もが理解しているはず。

具体的に日本企業のどういった部分のグローバル化が遅れているかというと、ほとんどあらゆる企業においてインバウンド(外から内へ)とアウトバウンド(内から外へ)の両方が不足している。


まずは外から内へというインバウンドのグローバル化を考えてみよう。
新規事業開発を行なっている私が一番最初に思い当たるのは、新規事業のパートナーを選定する際に、自然と国内以外の企業は候補から外れているのではないかということだ。
いろいろな要素を検討してみた結果、コミュニケーションコストが高いので国内企業を選定したというのなら分かる。
だが、ほとんどの事業開発者は海外企業をパートナーとして検討すらしないのではないだろうか。

これはビッグノーノーだ。
パートナーが英語圏、もしくはグローバルカンパニーであったほうが事業のスケーラビリティが圧倒的に高い。
英語で規格化されている製品やサービスは、当然ながら日本語規格の商品よりもはるかに多くの国でそのまま投入できる可能性が高い。
そして、英語という世界共通語とITを活用してリアルタイムに世界中へマーケティングやセールスを行い、そのフィードバックを受けてビジネスに反映することができる。
世界で成功したいなら、グローバル企業をパートナーとするのは必須条件だろう。

ここで、日本マーケットに進出してくるグローバル企業に対する防衛は必要だが、世界にわざわざ出ていかなくても日本マーケットでやっていける、という反論もあるかもしれない。
しかし、今後数十年後そのマーケットがそのままの形で存在している保証なんてあるのだろうか。
自分に都合の良い未来を想像して何もしないのは、まさにアリとキリギリスのキリギリスだ。


勇気を出して海外企業と初めてやり取りしても、恐らく商習慣と圧倒的な差異を感じて上手くいかないのではないだろうか。
その上手く行かなささえも学びの対象で、次回のグローバル企業との交渉に活かすべき教訓となる。


次に内から外へのアウトバウンドを考えてみよう。
日本企業の問題点は、海外への情報発信不足だ。

日本の中小企業、特に精密部品の製造業者は世界に誇れる技術を持っていると言われているが、世界に自社製品を知ってもらうために英語ホームページを用意している企業が少ない。
日本企業と取引をしたい、アライアンスを組みたいという海外は結構多いのだが、英語で情報開示をしている日本企業が少ないためそもそもパートナーを探すことができない、という悩みを抱えているという。

ホームページの翻訳程度なら大してお金をかけずにできるはずだ。
それでも英語ホームページを持たないのは、海外企業から取引を希望されても困るという消極的な態度からだろう。


海外企業との取引のハードルが高いのは事実だ。
送金手数料は高いし、英語で契約をドキュメントするのも大変だし、ビジネスの進め方も異なる。
そういった海外企業との取引を躊躇する真っ当な理由もあるが、日本企業が海外とのやり取りを拒む一つの理由はやはり英語アレルギーだろう。

日本人のビジネス英語論はいたるところで語り尽くされているので今さら私がどうこう言うつもりはない。
ただ、英語でのビジネスコミュニケーションを恐れていても何も始まらない。
最初はお互いに通じなくて変な空気になったりするかもしれないが、それを身振り手振りや図を書いて解決するのも必要なスキルだし、立派なコミュニケーションだ。
とにかく失敗前提でもいいからコミュニケートすることが大切だ。

Volvoは世界中で、社内公用語は'English'ではなくて'Bad English'だそうだ。
これから初めて世界に出る企業は、'Bad Bad English'の心意気で行こうじゃないか。

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