2013/07/29

エイベックスの「"志"一括採用」は志望者と企業のマッチングを高めるか?

エイベックス・グループ・ホールディングス 採用ページから


日本国内で音楽分野のトッププレイヤーであるエイベックス・グループ・ホールディングス。
知名度や若者への人気もあり、優秀な新卒の採用にさほど苦労しそうにない会社だが、新卒一括採用をやめて「"志"一括採用」なる採用を行うことを自社HPで発表したという。


この制度の特徴は、29歳未満という年齢制限を除き、他に何ら制限をしていないことにある。
学歴も、職務経験も、国籍も関係なく、過去にエイベックスの選考に落ちた人であっても、29歳未満で2014年4月から働くことができれば誰でも応募することができるのだという。

目的は、新卒一括採用のような硬直化した一発勝負の採用試験では、実力はあるのに試験をパスできないような人を再発見したり、新卒大学生という枠からはみ出てしまった実力者を発見することにあるようだ。


選考プロセスも、SPIと面接3回のようなテンプレ新卒採用試験とは一線を画している。
つい先日の7/24にエントリーを打ち切り、まず7/29提出締め切りの書類選考を行う。
8月に説明選考会を行い、パスした人はエイベックスのビジネス講座を受ける。
9月に予選プレゼンを勝ち抜いた人がさらに9月中にビジネス講座を受け、9月か10月に改めて決勝プレゼンでふるいにかけられる。
さらに3ヶ月ほどインターンを経て、12月に最終プレゼンを行い、同月に内定が出るというスケジュールだ。

採用者数は明らかにされていないが、応募者の入り口が非常にオープンで待遇も悪くないので、応募者が多く倍率はとても高くなるのではないだろうか。


実力は見えるが負担の大きい選考プロセス

"志"一括採用の採用プロセスを見たときの一番初めの印象は、応募者への負担が大きいというものだ。
これだけ長い時間をかけて応募者の適性を見ることができれば、たしかに学歴や職務経験で切らずとも本人の適性を吟味した上で採用することができるだろう。

だが、逆に言えばそれだけ採用者の負担が大きい。
詳細は分からないが2ヶ月間のビジネス講座受講と3ヶ月のインターンがあり、時間的な拘束が大きい。
さらに、ふるいとなるプレゼンを3回も行うので、プレゼン準備にかける時間の負担も少なくないだろう。
もしも、最後の選考で落とされてしまった場合を考えると、なかなか笑えない。


受験者の負担という問題はあれど、現在の硬直した新卒一括採用の現実に一石を投じるという意味ではとても良いシステムだといえる。
ただし、今現在は通常の新卒一括採用の対象外だったり、あまり質の高くない受験者の集まりになってしまう可能性がある。
理想を言えば、ほとんどの企業がこのような長期に渡り受験者の適性を見抜けるような採用プロセスを適用し、本当に行きたい企業にだけ志願者が集まるような仕組みになれば、企業と受験者のマッチングは高まるだろう。
今後、エイベックスの投じた一石が輪を広げていくことを期待したい。

0 件のコメント :

コメントを投稿

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...