2013/07/18

can=可用性とwant=必要性のフレームワークによる事業開発判断


ある事業を企画に起こし、テストマーケティングを行い、さあ事業化するかしないか、という段階に来たとする。
あなたが事業企画部のマネージャーだとして、何を基準にGoサインを出す?

先に答えを言えば、唯一かつ最適なたった一つの基準というものは存在しない。
状況の数だけ、企業の数だけ、組織の数だけ正解がある。
そのビジネスに求められている役割や位置づけによって判断基準は変わる。

以前、この問に答えるための判断軸の一つとして、スケーラブル(拡張性がある) or プロフィタブル(高収益)という判断軸があることを説明した。

参考エントリー:
2013/6/28 スケールできるのか、高収益化できるのか

スケーラブルかプロフィタブルか、という問は必然的に利益がその判断の中心にあることが分かる。
その事業に利益を最も重視する場合にはスケーラブルかプロフィタブルかという判断軸を使うべきだということだ。

しかし、企業がまだベンチャーのステージにあったり、将来的に新しい柱となる事業を作りたいのであれば、売上を判断の中心に置くべきかもしれない。
その時の判断軸の一つとして、can(可用性)とwant(必要性)による判断というのはどうだろうか。


canあるいは可用性というのは、その事業を本当に運営することができるのか、という問に答えることになる。
事業を運営することができるかどうか、という問に答えるには、さらにいくつかの個別具体的かつ事業運営に大きなインパクトを与えかねない状況を想定した問に回答することになる。
例えば、

・その商品を欠品無く調達することができるか?
・その事業プランに想定されている売上推移と営業・マーケティング戦略はロジカルに繋がっているか?
・売上予測と想定された潜在顧客シェアが異常値になっていないか?(極端な話、潜在顧客100%が購入しないと達成できない目標になっていないか)
・アライアンスパートナーは今の条件に満足しているか?

などのように、事業プランがそもそも成り立たない前提に根ざしていないかをチェックする。
一連のバリューチェーンを描いて、各バリューチェーンに対して批判的な質問をぶつけることで網羅性を担保できるだろう。


一方、wantあるいは必要性の判断では、クライアントが本当にその商品を購入してくれるのだろうか、という問を徹底的に考えることだ。
このとき、自社の商品を買ってくれるのはどのようなカスタマー、またはビジネスであるか、またその顧客の頭の中で競合する商品はどんな商品かを考える。
いわゆる3C分析だ。

例えば、もし自社のビジネスと競合するビジネスを比較してみて、自社のビジネスには安売り狙いでロイヤルティの低いバーゲンハンターしか呼び込めないのであれば、事業性がないと判断できるかもしれない。
また、競合が参入しやすいビジネスなのだとしたら、競合が雨後の筍のように参入してきた際にどのように差別化するか、また差別化できるのかも検討する。


canとwantの軸はそれ自体は非常に大枠なので、具体的な分析方法を教えてくれるフレームワークではない。
だが、分析のピントをずらさないための軸としては使いやすいのではないだろうか。

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