2013/08/11

ケータイメールの衰退に学ぶ教訓




まだスマートフォンが世に出回る以前、キャリアメールというのは携帯を使ったコミュニケーションの非常に重要なツールであった。だが、最近このキャリアメールの地位が低下してきている。

ガラケー時代はキャリアメールが使いやすく、使用料もパケ代固定にしていれば実質無料だったため、友人間のコミュニケーションとして電話と同じくらい重要なツールであった。MNPでキャリア間電話番号移動は可能になったが、キャリアメールのドメイン名は変更することができないため、キャリア間移動への抵抗を感じる人は多かった。

しかし、そこに登場したのがスマートフォンだ。
スマートフォンが普及し始めるとSNSやテキストメッセージツールが増えてきたし、POPやIMAPメールも大幅に使いやすくなった。これら新しいコミュニケーションツールのメリットは、キャリアメールと違ってキャリアを変更したとしても特にメールアドレスやIDを変更しなくても使い続けることができる点だ。おかげで携帯を買い換えた時に携帯買い換えました連絡を剃る必要もなくなった。

SNSやコミュニケーションツールは、携帯キャリアからすればキャリアメールのプレゼンスを奪う破壊的イノベ―ションだったが、キャリアはこの危機を簡単に見逃してしまった。キャリアは新しいコミュニケーションを開発、普及させるのに有利なポジションであるにもかかわらずだ。その結果、利用者はキャリアを変えることに対する抵抗感が薄れ、また、キャリアに縛られないようキャリアメールの利用頻度が減ることとなった。


携帯キャリアはキャリアメール変更の抵抗感をユーザーロックインの手段として活用したが、キャリアメールの不足を補い、さらにコミュニケーションツールとして完成度の高いSNSやテキストメッセージツールが現れ、ロックインの武器であったキャリアメールが無効化されてしまった。
ここから学べる教訓は、ユーザーロックインは企業戦略として重要であるが、不便さでユーザーをロックインするといずれその不便さを解消する新たな製品やサービスが現れ、取って代わられてしまう。よほど技術的に代替商品を作り出すことが難しいのでない限り破壊的イノベーションに取って代わられてしまうが定めだ。

ユーザーを不便さでロックインするのでなく、常に自分たちがイノベーションを生み出し、利便性で顧客をロックインするのが理想なのだ。携帯キャリアという規制業界で参入障壁が高い業界でもこうなってしまうのだから。

参考:
ケータイメールは死ぬのか (Business Media 誠)

参考エントリー:



0 件のコメント :

コメントを投稿

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...