2013/08/06

ブーケミーはスケールできるか


前回のエントリーでは、ドタキャンで結婚式の二次会費用が足りなくなるというピンポイントでニッチな消費者のペイン(困りごと)に対し、ブーケミーは結婚式二次会費用の前払いサービスを提供することで解決したことについて書いた。ブーケミーの成功は、ウェブでのクレジットカード支払という解決手段と、ウェブやECに慣れ親しんでいる若い世代というターゲットがマッチしたことによって成立したことについても触れた。

参考エントリー:


だが、果たしてブーケミーはビジネスとして成功するだろうか?
立ち上がり始めたビジネスが成功するか否かは、ビジネスがスケールできるか、または高収益性を確保できるかが重要なチェックポイントになる。果たしてブーケミーのケースではどうなのか、考えてみよう。

参考エントリー:

スケーラブルか?

「ドタキャンで結婚式二次会費用が足りない」というペインをターゲットとしたブーケミーのビジネスモデルは、非常にニッチだと言わざるをえない。

どれだけ利用者がいるのかを考えてみる。
リクルートのブライダル総研によると、年間の婚姻組数は65万件程度。この内結婚式を挙げて二次会を行う人が大雑把に見積って1/3程度とすると、年間20万件程度の潜在利用数があるということになる。

次は単価を考えてみよう。
結婚レシピというサイトによると二次会の平均参加者は50人程度、平均会費は6,000円。つまり二次会の予算は平均すれば300万円になる。ブーケミーの手数料がいくらになるかは不明だが、二次会のドタキャン率は10%前後ということなので、10%以下で恐らく8%くらいだろうか。すると、二次会を一組獲得するごとに24万円の売上となることが予想される。

単価と潜在利用数を計算した所で、年間の予想最大売上を考えてみる。
無論、シェア率が100%であれば24万円×20万件の480億円が年間の売上になるが、そんなことはもちろん現実的にありえない。事業内容的には模倣しやすいものなので、5%程度のシェアがいいところだろうか。すると、年間の売上は24億円程だ。

収益性は高いか?

一方、利益率はどうだろうか。ウェブサービスだけあって、原価はほとんど掛からない。最も高いコストは恐らくクレジットカードの加盟店手数料率だ。トランザクション金額の5%程度になるだろう。つまり、営業収益のうち約65%がクレジットカード加盟店手数料に消えてしまう計算だ。しかし、それでも35%の利益が残り、後はコストと呼べるものはごく少なくて済むはずだ。件数が増えても大きくコストは増えないはずなので、普及して利用件数が増えれば増えるほど経常利益は35%へ近づくことになる。


ブーケミーのスケーラビリティを考えてみると、順調に行けば24億円程度の売上を上げられることがわかった。しかも利益率も高い。これはスタートアップベンチャーにとってはまずまずの売上だ。しかし、すぐに頭打ちになってしまう数字でもある。
可能性としては、このサービスを似たようなサービス、例えば歓送迎会の幹事業にも適用してスケールしていくことも可能だろう。ただし、会費を比較的集めやすい職場の同僚から会費を集めるのにこのサービスが必要になるかと言われれば、疑問符がつく。
また、マーケットを日本から海外に広げていくことでスケールすることも考えられる。しかし、結婚式の二次会が日本のような仕組みで執り行われている国がどれだけあるか分からないし、二次会参加者がどれだけ会費をウェブで先払いすることを受け入れられるかも不明だ。

こうした意味では、スケールするには難易度が高いビジネスモデルだ。

1 件のコメント :

  1. そもそも、50人×6000円の計算が300万円になっている時点で大きく間違っている。
    正解は30万円。
    その後の最大年間売り上げ予想は1/10の2億4000万円。

    返信削除

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...