2013/08/24

「Offer Box」は新卒向けのダイレクトリクルーティング・プラットフォーム

Offer Box
Offer Boxサイトから
新卒が企業にエントリーして選んでもらうという従来型就職活動から、企業が新卒にアプローチする逆向きの採用へ。そんな逆転のリクルーティングを実現するために生み出されたサービスが、2012年9月に株式会社i-plugが開始した「Offer Box」だ。

Offer Boxでは、学生が自分のレジュメとなる公開プロフィールを登録してデータベース化される。新卒学生のプロフィールを閲覧した企業から、これはと思う学生に対して面接をオファーする。学生プロフィールのデータベース化と、企業が学生にオファーを出すプラットフォームとしての役割を担っている。


新卒向けダイレクトリクルーティング

実は、企業から求職者へという流れのリクルーティングは何も真新しいものではない。昔からエグエクティブリクルーティングの世界ではヘッドハンティングが当たり前のように行われているし、最近ではどのレイヤーの人でも参加できるビジネスSNSのLinkedinは、スカウトする人とスカウトされたい人の出会いの場となっている。
こうした企業が求職者のデータベースを検索し、望むスキルや経験を持つ人にオファーを出す採用活動はダイレクトリクルーティングと呼ばれ、近年米国を中心に存在感を増してきている。

目的はミスマッチの解消

ダイレクトリクルーティングの目的は、ミスマッチの解消にある。
採用してはみたものの、求職者が思っていた企業と違う、または企業が思っていたスキルを求職者が持っていない、といった理由で短い期間で退職してしまうことをミスマッチという。ミスマッチが発生して採用した人がすぐに退職してしまうと、中途社員一人あたり数百万かかる採用コストがパーになってしまうし、応募した人のレジュメにも汚点となって残る。
それに、日本のように一度採用した人を退職させることが難しい社会では、間違った人材を採用することが継続的に大きいネガティブインパクトを企業にもたらしかねない。

ダイレクトリクルーティングは、こうしたミスマッチの可能性を極力ゼロに近づけるための採用手段だ。スキルや経験や目指すキャリアが探している人材とマッチしている人を探し、それから人物像でふるいにかけていけば、論理的にはマッチングの制度は高まるはず。
こうした理由でダイレクトリクルーティングの存在感が高まってきているのだ。

新卒領域でも定着するか?

Offer Boxの新規性はダイレクトリクルーティングプラットフォームにはなく、中途領域以外ではほとんど使われない仕組みを新卒採用に持ち込んだ点にある。しかし、ダイレクトリクルーティングプラットフォームは中途採用領域を主戦場としているのにはそれなりの理由がある。そしてそれゆえに新卒市場では苦戦するだろうと思うのだ。

主な要因は新卒学生の差別化の難しさ。

新卒学生はバイト以外ほとんど仕事の経験がないためビジネススキルによる差別化要素が少ない。キャリア経験がゼロなのだからそれは当たり前の話だ。
だが、経験やスキルによる検索・フィルターができないのであれば、企業からすればマッチングのためにこのプラットフォームを利用するのは難しいだろう。

よほど、どこぞのあまり日本人が住んでいない国で幼少期を過ごして、文化・風俗をよく知っていて現地語も話せるといったピンポイントの要件があるのならこのプラットフォームは役に断つかもしれない。しかし、結局使われるとしても学歴で選り分けて○○大学以上の■■学部ならどんどん面接に招待する、という使い方くらいしかないのではないだろうか。

これでは結局、多くの学生がエントリーしてくる企業が学歴で選別しているのと変わらない。
ただし、選ぶほどエントリーが来ない知名度の低い企業にとってはメリットがあるかもしれない。

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