2013/09/06

起業家と企業内起業家はどっちがマシなのか

起業家

私はとある企業で事業開発という新規事業の企画と開発を担う部署に身をおいている。自ら希望して事業開発に携わっている身なのだから、当然起業という選択を考えたことは何度もある。

何のしがらみもなく自分のビジネスプランを世に問うことができる企業という選択肢は非常に魅力的だ。だが、新しい事業の創造に携わる理由が、社会的・ビジネス的にインパクトのある事業を作り出したい、それもできるだけたくさん、という所にあるのなら、やはりエスタブリッシュトな企業の中で事業開発した方が合理的だと私は考えたのだ。その理由は、既存事業によって生み出された利益や人材というリソースにレバレッジがかけられるので、起業して一からやるよりも効率的で効果も大きいと思ったからである。

しかし、やはり企業の中で事業開発にすることには起業とは違う特有の難しさがあるものだと痛感する。

起業のデメリットが

私が起業に対して感じていたデメリットの最たるものは、ベンチャー経営者は資金獲得のために常に奔走しなければならないということだった。
ベンチャー企業は言うまでもなく万年金欠病だ。最初に大きな投資が必要な事業ならその資金を集めなければ事業が始められない。会社が立ち上がったとしても、従業員の給与を支払えなければやはり存続できない。

安定的な収益を稼げるようになるまで、起業間もないベンチャーの経営者は常にお金のことを心配しなければならないという。どうしても私はこの種の苦労のために自分の時間を割きたいとは思えなかった。常にお金の悪夢にさらされながら果たしてクリエイティブな事業構想ができるのだろうか?

もう一つ私が避けたかったベンチャー経営者の悩みは顧客獲得の苦労だ。立派な看板を持った大手企業の営業なら、顧客獲得もパートナーもそう無下に扱うことはないだろう。だが、知名度のない無名のベンチャー企業の営業は、まず営業の場をセッティングするだけでも苦労するだろう。

企業内起業の苦労

起業は資金獲得と顧客獲得で大変だ。とは言うものの、企業内起業にも苦労はたくさんある。

確かにベンチャー経営者のように、本当の意味で資金繰りに苦労することはないだろう。自分が稼いだわけでもない空から降ってきた予算を使って事業構想に集中することができる。

しかし、資金の配分は決して思い通りにできるわけではない。むしろ、同じだけ資金があるならば、起業家のほうが比べ物にならないほど自由度が高い。
起業家は自分の直感を信じて即決で資金を投資できるのに対し、事業開発者は経営会議という難関を突破しなければ大きな投資を行うことはできない。そして、この経営会議で承認を取る行為に下手すれば事業開発と同じくらいのリソースと時間を投入しなければならないこともある。

既存顧客の活用も一筋縄にはいかない。担当営業と営業マネージャーにパーミッションを取らなければならないし、ひとつひとつの顧客の状況を確認し、営業に迷惑をかけないように細心の注意を払わなければならない。

企業規模が大きければ大きいほど資産にレバレッジをかけ効果も大きいが、それに比例して社内を動かす苦労も増えるのだ。


とまあ、日頃感じる鬱憤ばらしに書いてみたが、やはり起業家の方が苦労もは多いと思う。特に精神的な面で。
良くも悪くも、失敗の責任を取らされても自分の財産までは取られないという安心感を持てるサラリーマンは精神的な安定感が違う。だが、一方で本当な起業してみたいという、悶々とした感覚を抱え続けなければならない。
一体どっちがいいのやら。

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