2013/09/27

消費者が全く見えていない不毛な「総額表示 vs. 税抜表示」論争


いま消費税の総額表示(消費税を含む総額を表示すること)が外税表示(消費税を含まない価格を表示すること)になろうとしていることはご存知だろうか。
スーパーマーケットや百貨店の業界団体が消費税増税の結果、消費減退に陥るのを恐れて値上げしていないことをアピールするために外税表示へ変更しようとしている。消費者からすると全く誰も望んでいない外税表示方式がなぜ採用されようとしているのだろうか。

背景

読者の皆さんもご存知かと思うが、消費税の表示方式は2004年から財務省によって総額表示が義務付けられている。
それまでは税抜価格表示の店と税込価格表示の店が混在しており、価格が比較しづらい状況にあった。消費者の利便性を損なっている側面があったため、消費税の総額表示が義務付けられたのだ。

総額表示の義務付けから9年が経過し、すっかり小売店側も消費者側も総額表示に慣れてきたのになぜ今外税表示方式の議論が再燃しているのか。
実は今年の6月に「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法(価格表示特別法)」というやたら長い名前の特例法が可決された。2014年4月から2017年3月までの期間限定で、外税表示方式を認めるとする法律だ。消費増税が消費減退につながらないように、そして小売店からの反発を緩和するための「配慮」で生まれた法だ。

内税表記の無意味さ

政府の以降に応えて、というのはあるかもしれないが、これに呼応した小売業者の反応は正直理解に苦しむ。もちろん、増税をスムーズに実現するためにわざわざ外税表示を許可した財務省の考えも理解に苦しむ。確かに外税表示方式で実質的に支払金額が上がっているにも関わらずそう見せない事によって、心理的な消費減退を防ぐという効果はあるのかもしれない。だが、消費者の9割以上が総額表示(内税表示)を希望しており、外税表示を希望しているひとは無に等しい、それでも外税表示を推し進める小売業者は一体何を考えているのだろうか。

消費者が知りたいのはいつだって、結局いくら払えばそれが手に入るのか、なのだ。消費者からすれば、9割以上の消費者が反対しているのに、外税表示にするかあるいは併記にするか、なんて議論は無意味だ。

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