2013/10/28

艦隊これくしょんは新たな収益化モデルの挑戦 1

艦これ

「艦隊これくしょん」というソーシャルゲームが、ユーザー100万人を突破する大ブームになっている。サービスを開始したのが2013年の4月なので、わずか半年で100万ユーザーを獲得したという大ヒットゲームだ。

このゲームはいわゆるPCブラウザ上でプレイするブラウザゲームで、ソーシャルゲームというジャンルの範疇に入る。ソーシャルゲームといえばGREEやDeNAのソーシャルゲームに代表されるゲーム内アイテム課金という方法が取られている事が多く、その射幸性の高さや未成年者が大金をはたき、さらにもっと課金するために親のクレジットカードを勝手に使ったりと何かとニュースを賑わせている。

しかし、この「艦これ」こと艦隊コレクションは、これまでのアイテム課金とは異なる収益化戦略を狙った角川ゲームスとDMM.comの革新的な一作だ。その収益化戦略とは、ウォルト・ディズニーが取ったものと同じ戦略なのだが、このゲームを分析しながらその戦略を明らかにしてみたい。ちなみに、筆者はこのゲームをプレイしていないためゲームに関しては間違った情報があるかもしれないので悪しからず。

■他のソーシャルゲームとの類似点、相違点

艦これの収益化戦略については後ほど解説するとして、まず艦これと他のソーシャルゲームの類似点、相違点を見てみよう。

艦これは収益化方法こそ画期的でありながら、ゲームのフォーマットは他のソーシャルゲームと大きく変わらない。多くのソーシャルゲームはカードゲーム形式を採用しており、非常にざっくりした説明になるがカードを強化してキャラクターを強化していくというフォーマットなのだ。そして、艦これもこのフォーマットを踏襲している。

革新的なゲームでありながら、他のゲームと同じフォーマットを踏襲することには一つの意味がある。それは、別のゲームのユーザーを艦これに誘導しやすくなるということだ。ソーシャルゲームは頻繁に新しいタイトルが出ているようだが、恐らくゲームのプレイヤーの母集団はほとんど変わらず、同じプレイヤー達がぐるぐるといろんなゲームをプレイしているのだろう。他のタイトルと同じフォーマットを採用することで、ゲームを始める、継続するという関門のハードルを下げることができるはずだ。
角川ゲームスがこの効果を狙ったかは分からないが、ゲーム自体が慣れ親しんだものであることによって他のゲームからプレイヤーを集めることに成功した結果の100万ユーザーであろう。


次に、他のゲームと艦これの違いを考えてみよう。まずは先に指摘した課金方法の違いにある。
一般的なソーシャルゲームでは課金しなければ絶対に手に入らない強力なアイテムを用意し、単価が数百円のガチャ方式を採用している。ガチャ方式とは、言わば獲得できるアイテムをルーレット方式で決めるもので、数百円の単価を払うとそのルーレットを1回まわす権利を受け取ることができる。だから欲しいアイテムがすぐに手に入るわけではなく、際限なくガチャを回し続けることにもなりかねない。欲しいアイテムは運が良ければすぐに手に入ることもあるだろうが、数千円〜数万円かかることだってあり得る。そして湯水のごとく課金する人が出てくるのだ。

アイテム課金にお金を投じるのはもちろん自己責任ではあるのだが、この課金の仕組みが射幸性を煽るとして批判を浴びている。だが艦これではこのガチャ方式のアイテム課金を採用していない。ゲーム内課金は残してあるのだが、課金せずとも手に入る消費アイテムだけを対象にしている。プレイヤーからすればフェアだと感じるだろうが、実際のところこの課金モデルではとても収益を上げられないだろう。

そこでウォルト・ディズニーが成功させたメディアミックス戦略による収益化が出てくるのだが、それは次回のエントリーで解説しよう。

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