2013/10/21

名作を漫画化することは悪か?

「まんがで読破」という世界の名作文学を漫画化したシリーズをご存知だろうか?
ドストエフスキーの「罪と罰」やマルクスの「資本論」、カントの「純粋理性批判」、はたまた「古事記」と、誰でも知っているような文学・歴史において重要な書籍が漫画化されて出版されている。私も文章の難しさと長さで読破が困難とされる「罪と罰」を始め、何冊か読んでみた。

効率性や実効性を重視する私としては、漫画化することによって世界の名作がより多くの人に読まれることは手放しに素晴らしいことだと思うが、保守的な原作主義の人々には耐え難い原作蹂躙と映るかもしれない。だが、目的も、目的を達する手段としても名作の漫画化は良策だ。

漫画で読破シリーズの目的

Wikiによると、まんがで読破シリーズの目的は、「現代の一般人にはなかなか読まれていない名作文学を「漫画」という形で親しんでもらう」ということにある。実にシンプルで明確な目標ではないだろうか。

義務教育の国語の時間である程度世界の名作に触れる機会があるが、学校の授業でどれだけまじめに文学を読んだ人がいるだろうか。自分を基準に断言するのはよろしくないことだが、今は読書好きな私であっても、学校でどんな文学作品を読んだがほとんど覚えていないし、それを楽しんだ覚えもない。今思えばもったいないことなのだが、このシリーズは今一度世界の名作に触れる機会を提供してくれる。

漫画というフォーマットの強み

日本国内では、漫画というフォーマットは子供~学生に限らず、青年・中年程度まで幅広く親しまれているフォーマットだ。
文章よりも視覚情報が多いので臨場感があるし、スピード感をもって読めるので短時間で物語の大筋を理解することができる。その手軽さが受けて、文章だと小難しい文学でもより多くの人に読まれることになるだろう。


漫画というフォーマットはいつの時代も賛否両論を巻き起こしている。
文学家からすれば、世界の名作を漫画家するなど悪しきデフォルメ化だと憤るだろうし、また、漫画という視覚的な情報が与えられるよりも文章を読んで想像力を働かせるほうが脳にとって有益だという議論もあるだろう。

だが、はじめに述べたように目的を「世界の名作をより多くの人に親しんでもらう」ということに絞るのであれば、漫画というフォーマット以上に適したものはないだろう。
手段としては賛否両論あるかもしれない。だが、目的を達するには適切な手段であるし、その目的も社会全体のメリットになるはずだ。

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